札教研「秋の研究集会」　内角の和の求め方は？　数学的な考え方育成へ　澄川西小は算数科を公開

（学校 2015-10-16付）

札教研「秋の研究集会」澄川西小５年算数

　札幌市教委は十四日、市内の各学校等で二十七年度札幌市教育研究推進事業（＝札教研事業）の秋の研究集会を開催した。各教科等の二十四研究部において、会場ごとに授業公開や研究協議を実施。教職員の資質向上や教育の充実・向上を図った。

　南区小学校算数会場となった澄川西小学校（竹村匡史校長）では、五年二組「三角形と四角形の角」（吉田昌代教諭）の授業を公開した＝写真＝。児童は四角形の内角の和について、三角形の内角の和の性質をもとに図と式を結び付けて、それぞれの考えを発表していた。

　南区小学校算数研究部では、研究主題を「数学的な考え方を育てる楽しい算数学習」と設定。①数学的な考え方を育てる教材化②数学的な考え方に迫る教師のかかわり―の二つの視点から研究を進めている。

　当日は、五年二組算数「三角形と四角形の角」の授業を公開。本時は八時間扱いの四時間目で、「四角形の内角の和が三百六十度であることを、三角形の内角の和の性質をもとに、図と式を結び付けながら考えたり、四角形の内角の和に必要のない角度を除く意味について考えたりすることができること」を目標とした。

　吉田教諭は、三角形や四角形を分度器で測ったり、はさみで切り取り角を一点に集めたりする活動を通して、三角形の内角の和が百八十度、四角形の内角の和が三百六十度であることを学んだ前時の学習を振り返り、「四角形を分けて、内角の和の求め方を考えよう」と問いかけた。

　全体交流で児童は、四角形を三角形二つに分け、「三角形の内角の和を二つ足すことで四角形の内角の和は三百六十度になる」と式や図を使って答えたほか、四角形を三つや四つの三角形に分けても求められることを発表。吉田教諭は、三つや四つの三角形に分けた場合に内角の和と関係のない角を引き算していることに焦点を当て、内角の和以外は必要がないことを説明した。

　まとめでは、「四角形の内角の和は三百六十度で、三角形に分けて考えると求めることができる」としたほか、いろいろな四角形の図を提示。どんな四角形の内角の和でも求められることを確認した。

　授業後の研究協議では、二つの視点を話し合いの柱として公開授業の内容について意見交換をした。

(学校 2015-10-16付)