札幌市上白石小が教育実践研究会　学び高め合う子の育成　問題意識生まれる教材意識

（学校 2015-10-20付）

札幌市上白石小が教育実践発表会

　札幌市立上白石小学校（小倉光晴校長）は十六日、同校で百十五周年教育実践研究会を開催した。研究主題「自ら学び、高め合う子の育成」のもと、十二の授業を公開。このうち、六年二組算数「比」（法山梨奈教諭、児童数二六人）では、部分同士の比が分かっているときに、全体の数量から部分の数量を求める方法を考えられるよう学習を展開した＝写真＝。

　社会が変化していく中で将来を担う子どもには、自ら学び主体的に生きていく力を育てていかなければならないことから、研究主題を「自ら学び、高め合う子の育成」と設定。二十五年度から三ヵ年計画で研究を推進しており、本年度は最終年次となっている。①子どもに問題意識が生まれる教材化②子どもの考えを結ぶ教師のかかわり―の二点を研究の視点に据えて取組を進めている。

　十二の授業のうち六年二組算数「比」は、八時間扱いの六時間目。本時の目標を、「部分同士の比が分かっているときに、全体の数量から部分の数量を求める方法を考えることができるようになる」と設定した。

　法山教諭ははじめに、児童全員に当たりとはずれの割合が二対五のくじを引かせ、問題場面を全員がイメージでき、関心をもって取り組んでいくことができるよう心がけた。

　「このくじは、当たりとはずれが二対五の比になっている。くじは全部で百四十本ある。当たりは何本入っているか？」と問題を出し、「当たりくじの数の求め方を考えること」を学習課題として確認。児童は当たりくじの数の求め方について、式や図、線分図を使い、「当たりと全体の比を使うことで当たりくじの数が分かる」と発表した。

　法山教諭は、児童が答えた七の意味について問いかけ、当たりとはずれを足した全体の割合であることを示したほか、全体の数量と割合を使うと、前時で学習した比の使い方で求められることが分かるよう板書で整理した。

　まとめでは、「部分同士の割合を足すことによって全体の割合になり、部分と全体を比で表すと当たりの数が求められる」と話し、理解の定着を図った。

(学校 2015-10-20付)