道特別支援教育振興・ＰＴＡ合同大会　豊かな社会参加求めて　３６０人が分科会・講演等で研鑚

（関係団体 2015-10-23付）

道特別支援教育振興・ＰＴＡ合同大会

　【旭川発】第五十回道特別支援教育振興大会・第四十回道特別支援教育関係ＰＴＡ研究大会・第十五回合同大会が十七日から二日間にわたって、旭川市大雪クリスタルホールをメーン会場に開催された＝写真＝。大会主題は「障がい児・者の豊かな生涯学習と社会参加を求めて～生きる力を育む家庭・学校・地域社会の支援の在り方」。約三百六十人が参加し、分科会や講演会を通して、障がい児・者が地域でより良く暮らせる社会の在り方を考えた。

　全国特別支援教育推進連盟、道特別支援教育関係ＰＴＡ連絡協議会、道特別支援学校長会、道特別支援学級設置学校長会主催。道教委、旭川市教委、鷹栖町教委、東川町教委、愛別町教委、道特別支援学級教育研究連盟などが後援。

　同大会では、大会主題のもと、①卒業後の生活の充実を目指した家庭、学校、地域の取組②障がい児・者が地域の中で暮らすための教育と医療③地域の中で生きるための社会資源やネットワークづくり―の三点を大会の課題に設定した。

　開会式の冒頭、大会長を務める道特別支援教育関係ＰＴＡ連絡協議会の野津寿行会長があいさつ。障がいのある子どもの進路選択が困難なことなどにふれ、「子どものため、我々保護者の果たす役割は大きく、子どもの明るい将来のため、家庭と学校、地域社会が一体となって取り組むことが大切」と強調。大会が実りあるものとなるよう期待を寄せた。

　つぎに、道教委の荒木文生教育指導監と旭川市教委の小池語朗教育長が来賓あいさつとして登壇した。

　荒木教育指導監は、札幌視覚支援学校などの開校、人的支援の拡充などの道教委の施策を紹介。「道教委としても、今後ともＰＴＡの皆さんから寄せられた意見をもとに、本道の特別支援教育の充実に努めたい」と述べた。

　小池教育長は、来年度から旧旭川市立聖園中学校の校舎を活用して旭川高等支援学校が開校することを報告。「商工会議所等と連携して、就労支援などに努めたい。これまで以上に皆さんと連携を深め、支援していければ」と語った。

　引き続き顕彰式に移り、本道の特別支援教育の発展に寄与したＰＴＡ役員等十八人に、野津会長が表彰状を手渡し、功績をたたえた。

　次いで、道内の特別支援学校の卒業者四人による体験発表を実施。発表者は、日ごろの生活から感じたことや、いつも支えている人たちに感謝の気持ち、今後の目標などについて熱弁した。

　このあと、進路指導（視覚障がい、聴覚障がい、肢体不自由・病弱、知的障がいなど）、医療的配慮、地域支援の分科会に分かれて協議を深めた。

　二日目は、障がい者スポーツ指導者協議会道北事務局長の泉谷昌洋氏をはじめ、障がい者スポーツの普及に努める小笠原志朗史、五十嵐真幸氏が「障がいがあっても安心できる街づくり」と題して講演した。

(関係団体 2015-10-23付)