札幌市小学校長会が法制研修会開く　課題解決へ学び合いを　校長としての職能向上図る

（関係団体 2015-10-21付）

札幌市小学校長会経営法制研修会

　札幌市小学校長会（北本義和会長）は十九日、ホテルライフォート札幌で道小学校長会札幌地区教育経営研修会兼経営法制研修会を開催した＝写真＝。経営研修部と管理法制部が研究発表。学校における課題の明確化や法制的見識を高め、校長としての職能の向上を図った。

　冒頭、北本会長があいさつ。経営研修部と管理法制部の研究課題にふれ、「様々な教育改革を迎える今、各学校の教育課題に直接かかわる内容であり、課題解決に向けて大いに学び合える研修会となる」と話した。

　続く来賓あいさつでは、札幌市教委の檜田英樹教職員担当部長が登壇。国の動向のほか、全市を挙げて取り組んでいるさっぽろっ子学ぶ力の育成プランの推進にふれ、「二十七年度の教育活動が折り返しとなったこの時期に、学ぶ力育成プログラムに基づく取組について、効率化・焦点化・重点化を図るべきことは何か、前期の取組を振り返り、変えるべき点は変える必要がある」と校長のマネジメントに期待。「研修会でいろいろな課題や新たな疑問、意見など生の声をもらい、市教委として取り組んでいきたい」と話した。

　続いて、道小学校長会の松井光一会長が「第五十八回道小学校長会教育研究十勝大会」「文部科学省の概算要求」「人事評価制度」などについて情勢報告した。

　このあと、経営研修部では栄西小学校の山崎俊宏校長が、子どもの自己評価を生かした学ぶ力の評価と教職員の意識改革について各学校の実践を紹介。市全体の共通指標である「子どもの自己評価」を中心として、その結果を可視化し、教職員や子ども、保護者に伝えていったことを説明し、「学ぶ力を育てる意識を高め、具体的な取組も積極的に進めていくことにつながっている」と述べた。

　稲積小学校の若松広美校長は、全国学力・学習状況調査や児童アンケートなど実態把握から改善の重点を「自信をもって表現できる子ども」「学習を自ら計画的に取り組む子ども」としたほか、①分かる授業づくりと伝え合う力の育成②学習規律と生活習慣の確立③個に応じたきめ細かな指導の充実―の三つの改善策として位置付けて学ぶ力の育成プログラムを作成。「すべての教育活動を通して学ぶ力を育てていくことを教職員で確認したほか、ＴＴの時間を有効に活用するなどノート指導の重点化を図っている」など、学ぶ力育成の取組や、授業改善の焦点化を図っている各学校の事例について紹介した。

　このあと、管理法制部では「教員の目の届きにくい場面での安全配慮にかかわる校長の指導性」をテーマに他都市の過去の事例などから研鑚を積んだ。

(関係団体 2015-10-21付)