よりよい自分創る子育成　釧路で道生活科・総合的な学習研究大会

（関係団体 2015-10-21付）

　【釧路発】道生活科・総合的な学習教育連盟（大室道夫委員長）は十月上旬、釧路市立阿寒小学校（佐藤浩校長）で第二十五回道生活科・総合的な学習教育研究大会釧路大会を開催した。全道大会研究主題は「自ら学びの世界を拡げ　よりよい自分を創る子ども」。全道各地から二百人以上が参加した。公開授業や分科会、講演会等を通して、本道における生活科や総合的な学習の一層の充実を目指し研鑚を積んだ。

　主管は、釧路生活科・総合的な学習教育研究会（高尾憲二会長）。釧路大会主題を「学ぶよさを実感し　未来を拓いていく子ども」と設定した。

　開会式では、大室委員長があいさつ。次期学習指導要領の改訂につながる中央教育審議会の諮問文を引用し、「〝何を教えるか〟という知識の質や量の改善はもちろん、〝どのように学ぶか〟という学びの質や深まりを重視する必要がある」と強調。「生活科や総合的な学習の時間の果たす役割は、今後ますます大きくなる」と呼びかけた。

　続いて、二本の生活科の授業と、三本の総合的な学習の時間の公開授業が行われた。

　うち、阿寒小学校六年花組の総合的な学習の時間「阿寒の宝を発見しよう」は、三十時間扱いの十三時間目。松田和也教諭は研究とのかかわりから研究の視点「必要とされる思考スキルの明確化とシンキングツールの活用」「共同的な学習活動の位置付け」を意識した授業を展開した。

　授業では、「阿寒地区をさらに盛り上げるための方法を考えよう」の課題に、児童たちが個人で考えたアイデアを小グループで交流した。児童たちは、「阿寒丹頂黒毛和牛や阿寒ポーク、鹿肉、馬肉のスモークを作ったらどうか」「阿寒らしいお菓子が作れたらいいな」など、たくさんのアイデアを出していた。

　このあと、「出された意見を実現するためには具体的にどうしたらよいか」という課題に発展。児童たちは終始、意欲的に取り組んでいた。

　このあと、授業分科会に続き、テーマⅠ「課題の発見・解決に向けて主体的・協働的に学びを展開していくための工夫」、テーマⅡ「資質・能力の高まりを見取り、支援し、評価していくための工夫」をもとに、四つの課題別分科会を開いた。

　最後に、「新しい学習指導要領の方向性とアクティブ・ラーニング」と題して、文部科学省初等中等教育局視学官の田村学氏が講演した。

(関係団体 2015-10-21付)