教職員定数削減に反対　日Ｐが緊急要望書を決議

（関係団体 2015-11-04付）

　公益社団法人日本ＰＴＡ全国協議会（寺本充会長）は十月二十九日、「教職員定数の削減に反対する緊急要望書」を決議した。財務省が十月二十六日に開いた財政制度等審議会財政制度分科会で示した、全国の公立小・中学校の教職員定数を平成三十六年度までの九年間に約三万七千人削減する案について、「複雑・困難化する学校現場の実情を無視した無責任な議論が国でなされていることに対し、極めて憂慮している」と強く反発している。

　緊急要望書では、「日本の教職員は他国の教職員に比べて職務の幅が広く、勤務時間も長く、教職員の数は現在でも十分ではない」と指摘。

　また、「教職員定数を削減すれば、少人数教育や特別な支援が必要な子どもたちへの対応など、きめ細かな取組ができなくなり、子どもたちの教育環境が悪化することは明らかである」と主張している。

　日本ＰＴＡ全国協議会として、全国的な教育水準の維持向上を促進する立場から、「教職員数削減ありきで議論されている状況を憂慮し、教職員定数の削減に反対する緊急要望を決議した」と説明。

全国六十二協議会の会長の総意をもって「教職員定数の削減に反対し、教職員数の増など学校教育環境の充実を強く要望する」としている。

(関係団体 2015-11-04付)