第４７回道教育評価研究大会開く　生きてはたらく力育成を　実践発表や講演等通し研鑚

（関係団体 2015-11-10付）

第４７回道教育評価研究大会

　道教育評価研究会（＝道評研、北本義和会長）は二日、札幌市教育文化会館で第四十七回道教育評価研究大会を開いた＝写真＝。約七十人が参加し、研究主題「生きてはたらく力を育てる評価の在り方」、テーマ「思考力・判断力・表現力を育む授業づくりと学習評価」のもと、実践発表・協議、講演会を通して学び合った。

　研究大会の開会式では、北本会長があいさつ。「本会は、昭和四十二年に教育評価に関する研究を行い、北海道教育の向上に資することを目的として発足した。道内唯一の教育評価の研究をしている団体としての自負と責任をもって研究を進めてきている」と説明し、「熱い討議がなされ、皆さんにとって有意義な一日としていただくようにお願いする」と参加者に呼びかけた。

　続いて、宮武基理研究部長が基本提言。研究推進のための二つの視点として、①授業改善（学習展開の工夫）②評価技法の開発・改善（見取りの工夫）―を挙げ、子どもが学ぶことの楽しさや喜び、学ぶ意欲を維持できるような学習展開を工夫すること、子どもの能力を見取る「パフォーマンス評価」の妥当性・信頼性を高めるために実践と検証の地道な蓄積が必要であることなどを指摘した。

　このあと、小・中学校別分科会で実践発表・協議を行った。

　小学校部会では札幌市立手稲山口小学校の森和穂教諭が「パフォーマンス評価による実践の成果と課題～パフォーマンス評価の一般化に向けての取組からみえてきたこと」、中学校分科会では帯広市立緑園中学校の藤原孝高教諭が「話し合い活動を通じて、表現力・思考力・判断力を育む～連帯する学びの構築」をテーマに、自校における実践をもとにそれぞれ発表した。

　また、神奈川大学特別招聘教授の安彦忠彦氏が午前と午後の二回に分けて全体講演。「コンピテンシー・ベースを超える授業づくりと評価の在り方」と題した講演では、現行の学習指導要領や次期改訂に向けた議論から教育の方向性を分析するとともに、学校現場での取組にふれた。また、「キャリア意識を通した〝社会的信用〟をもつ〝大人イコール一人前の自立した人間〟の育成」などを訴えた。

(関係団体 2015-11-10付)