宗谷局・特別支援教育充実セミナー開く　専門性向上へ研鑚積む　４０人参加し協議・演習など

（道・道教委 2015-11-13付）

宗谷局・特別支援教育充実セミナー

　【稚内発】宗谷教育局は十月下旬、宗谷合同庁舎で管内特別支援教育充実セミナーを開催した＝写真＝。管内から約四十人が参加。参加者は協議や演習などを通して、特別支援教育の専門性向上を目指した。

　セミナーは、通常の学級に在籍する発達障がいを含む特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒の指導や支援の充実に向け、校内研修や個別の指導計画の作成などに関する説明や演習等を通して、各学校における特別支援教育のコーディネーターなどの専門性の向上に資することが目的。

　はじめに、義務教育指導班の駒津和康指導主事が「指導や支援の充実」と題して説明。特別支援教育に関する国の動きや、道内における通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒の状況を解説した。

　管内における取組としては、稚内市立稚内港小学校を紹介。白川明美教諭が「個別計画の様式の見直し」「校内の連携」「発達障がいのある子どもの困難さについての疑似体験プログラム」について実践内容を発表した。

　個別計画の様式の見直しでは、長期目標と短期目標のつながりを明確にすることで長期目標に向けてのスモールステップの指導内容の明確化を図るとともに、短期目標を学期ごと見直すことで子どもの実態に応じた目標を設定できたと説明した。

　校内の連携では、学級の中だけではなく、学校全体で支援を必要とする児童生徒に対応するため、教職員一人ひとりが時間帯によってどのようにかかわることができるかを検討。「それぞれの立場における役割を明確化し、いつ、誰が、どのような支援をする必要があるかについて、共通理解を図ることができた」と発表した。

　続いて、道教委学校教育局特別支援教育課の神守一志主幹が「校内研修プログラムの活用」について説明。障がいの特性や特別な教育的支援が必要な幼児児童生徒のニーズを踏まえ、全体への配慮と個別の支援が重要と説いた。

　このほか、稚内養護学校の根市護教諭や宗谷総合振興局保健環境部の成澤弘美健康支援係長、神守主幹を助言者に、「個別の指導計画の作成」「個別の教育支援計画の作成」「学級・授業づくり」をテーマに演習・協議を行った。

(道・道教委 2015-11-13付)