空知局がＣＳ導入促進協議会　地域改善には当事者意識が重要　福島県田村市緑小・安齋校長が講演

（道・道教委 2015-11-12付）

空知教育局ＣＳ導入促進等協議会

　【岩見沢発】空知教育局は十月三十日、岩見沢市内の自治体ネットワークセンターで二十七年度コミュニティ・スクール（＝ＣＳ）導入促進等協議会を開催した。教育委員や学校の関係者ら約六十人が参加。福島県田村市立緑小学校の安齋宏之校長が「ＣＳ制度とその成果と課題」をテーマに基調提言したほか、パネルディスカッションを通してＣＳの意義と成果、より効果的な取組の在り方について考えを深めた＝写真＝。

　ＣＳの導入促進を図るとともに、学校運営協議会委員の情報提供や取組の協議を行い、委員の資質向上を図ることが目的。

　開会式のあと、安齋校長が「ＣＳ制度とその成果と課題」をテーマに講演。ＣＳ指定校では、導入後の活動が長い学校ほど、生徒指導上の課題解決や学力向上、学校や地域の活性化などに大きな効果が認められる傾向にあると指摘した。

　また、ＣＳは学校・地域間の信頼関係、協働体制を構築するためのツールであり、校長の明確な経営ビジョンが大切であること、学校運営協議会は校長がもつ任命権を侵害するものではないことなど、制度導入に当たってのポイントを解説。「当事者意識をもって動かない限り、子どもも地域も改善されない。興味がある学校は、いち早く着手してほしい」と呼びかけた。

　続いて、針ヶ谷一義教育支援課長が進行役となり、安齋校長、登別市教委教育指導グループの桜井貴志主幹、秋田県由利本庄市教委の佐々田亭三教育長によるシンポジウムを実施した。

　桜井主幹は、教育行政の立場から登別市におけるＣＳ導入の成果を解説。放課後学習の実施や通学路の見守り活動など、住民参加型の活動が地域の活性化につながっていること、保護者の学校教育への理解促進に向けて有効に機能していることを報告した。

　実践発表では、北広島市立西部中学校の金森直人教頭、寿都町立潮路小学校の山本康博校長、三笠市教委の音羽秀明学校教育係長がそれぞれの取組を紹介。発表後、学校や地域の実態に応じた導入の在り方をテーマに協議した。

(道・道教委 2015-11-12付)