十勝教育を考えるつどい 地域ぐるみでの取組模索 300人が教育充実の機運高める
(道・道教委 2015-11-16付)

十勝教育を考えるつどい
十勝教育を考えるつどい

 【帯広発】十勝管内教育委員会連絡協議会(星崎隆雄会長)と十勝教育局は七日、音更町文化センターで本年度「十勝教育を考えるつどい」を開催した=写真=。本年度テーマ「地域ぐるみでふるさとを拓く子どもたちを育む」のもと、メーン会場で音更町、士幌町、上士幌町の教育実践の紹介、サブ会場で「どさんこ☆子ども十勝地区会議」を実施。約三百人の参加者は、十勝教育の充実と発展に向けて、家庭・学校・地域・行政が協働で取り組む方策について考え合った。

 このつどいは、十八年四月に十勝教委連が宣言した「十勝教育の日」の理念・趣旨をもとに、十勝教育の充実と発展を図るため、「家庭・学校・地域・行政が協同で取り組む機運を高める」ことを目的に、毎年開催している。

 メーン会場では、はじめに、十勝管内教委連の星崎会長が開会宣言。つどいの趣旨を説明した上で、「十勝教育の日の趣旨等についてあらためて理解するとともに、十勝教育の充実につながることを願っている」と話した。

 続いて、音更町の髙木収副町長が来賓あいさつ。町の取組を説明した上で、「家庭・学校・地域・行政が協働で、将来を担う子どもたちの教育を真摯に考えていきたい」と述べた。

 つぎに、「我が町の教育自慢」と題した教育実践発表会を実施。音更町、士幌町、上士幌町がそれぞれの町の教育活動を発表した。

 音更町では、町高齢者大学院生の山崎幸子氏ら三人が発表。「郷土の観光と今後期待される観光資源」のテーマのもと、町の魅力を紹介した。

 士幌町では、士幌高校の星久保菫さんら五人が登壇。士幌高で取り組んでいる、生徒一人ひとりの夢や思いをブランド認証し、地域に発信していく取組「〝志〟プロジェクト」の実践内容等を報告した。

 上士幌町では、上士幌生教育支援チームの木村里登美氏ら三人が発表。性や命にかかわる教室の取組や活動について紹介した。

 このあと、アトラクションとして十勝駒踊保存会が十勝駒踊を披露した。

◆いじめ根絶へ意見交換 どさんこ☆子ども十勝地区会議

 同時進行で行われた「どさんこ☆子ども十勝地区会議」では、管内の小・中・高校生約七十人が参加。十月下旬に実施した「どさんこ☆子ども全道サミット」で話し合われた内容に基づき、いじめの根絶や命の大切さなどについて意見交流を行った=写真=。

 アイスブレイク、「どさんこ☆子ども全道サミット」の報告のあと、グループに分かれて、「いじめ根絶」に向けた各校の取組等を発表。各グループはキーワードに「他人を助けるために互いを尊重し合う」「思いやり」「みんなで協力」「あいさつ」などを挙げていた。

 その結果、十勝地区の「子ども会議行動宣言」は、「給食やあいさつを通して思いやりの心をもつ(自分ごととして)」に決定した。

 このあと、つどいの参加者に同会議の結果について報告したほか、「いじめ・ネットトラブル根絶!メッセージコンクール」の表彰式を行い、十勝教育局の上野靖局長が「いじめ根絶」「ネットトラブル根絶」の両部門の受賞者に表彰状を手渡した。

 まとめとして、十勝教育局の佐藤育子教育支援課長は「いじめ根絶に向けて積極的に意見を出してくれた。こうした取組を各学校や十勝全体に広げてほしい」と期待を寄せていた。

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どさんこ子ども十勝地区会議
どさんこ☆子ども十勝地区会議

(道・道教委 2015-11-16付)

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