持続可能な社会の創造へ 道ESD・ユネスコスクール研(関係団体 2015-12-01付)
ESD・ユネスコスクール研修会
ESD推進センター(大森享センター長)および道ユネスコ連絡協議会(大津和子会長)主催の第四回道ESD・ユネスコスクール研修会が十一月十五日、道教育大札幌駅前サテライトで開かれた=写真=。道ユネスコスクール登録校および申請学校教職員、教育機関関係者など約五十人が参加。各校の実践報告や意見交換会などを通して、ESD推進の課題や方向性について話し合った。
ESD(Education for Sustainable Development=持続可能な開発のための教育)とは、地球上の生物が、未来にわたって営みを続けていくために、課題を自らの問題としてとらえ、実践していくことを身に付け、課題解決につながる価値観や行動を生み出し、持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動のこと。
文部科学省および日本ユネスコ国内委員会では、ユネスコスクールをESDの推進拠点校と位置付け、加盟校増加に取り組んでいる。
日本国内では九百三十九校、道内では四十五校の幼・小・中・高校等が加盟している。
今回は、ESDの推進拠点校として、道内ユネスコスクール加盟校の質的向上、情報交換のために研修会を開いた。
ユネスコスクールの国内の状況について、ACCU(ユネスコアジア文化センター)教育協力部ユネスコスクール国内事務局の松尾奈緒子氏が提言報告したあと、石狩市立双葉小学校の山本和彦教諭、札幌市立手稲西中学校の清水禎一校長、登別明日中等教育学校の吉川敦巳教諭が実践報告を行った。
二〇一二年からユネスコスクールに認定された双葉小では、各学年の総合的な学習の時間の内容にESDの視点を盛り込み、「社会や未来のためにできること」を考え、実践している。うち、五年生では「環境」をテーマに、チームで協働的に問題解決を図る学習を展開。石狩川河口周辺の自然環境を探究する活動を通して、動植物の生態や人間が自然環境に与える影響を理解させるとともに、自らの生活の在り方や自身の成長について考えさせていることを発表した。
二〇一〇年に認定された手稲西中では、三年生の技術・家庭科で幼児とのふれあい体験を行い、命の重みや人権について理解を深めさせる学習を展開したほか、日本の伝統にふれる機会として「和装着付け」も実施。生徒会福祉局では、手稲養護学校と交流なども行っており、「グローバル社会を意識し、人のために生きたいという卒業生も表れてきている」と成果を述べた。
登別明日中等教育学校は、異文化理解にかかわる体験学習などを行っており、文化祭ではユネスコスクール活動を地域に紹介するユネスコ展示を実施していることを報告した。
このほか、カンボジアスタディー視察体験発表、意見交換会を行った。意見交換会では、ESDをどのようにカリキュラムに位置付けるかなど課題について話し合った。
(関係団体 2015-12-01付)
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