道技術・家庭科教育研道南函館・北斗大会　新たな価値の創造へ　授業・内容別分科会で研鑚

（関係団体 2015-12-01付）

道地区技術・家庭科教育研究大会

　【函館発】第六十七回北海道地区技術・家庭科教育研究大会道南(函館・北斗)大会が十月下旬、ロワジールホテル函館などで開かれた＝写真＝。大会主題「〝創造する意欲〟を高める技術・家庭科教育～生き抜く力を育む学習活動の展開」のもと、各授業分科会や内容別分科会で討議。技術・家庭科教育の一層の充実・発展に向けて共通理解を図った。

　全日本中学校技術・家庭科研究会、道技術・家庭科教育研究会（近久直人会長）、道南地区技術・家庭科教育研究協議会（工藤勉会長）の共催。

　道南地区技術・家庭科教育研究協議会では、二十五年度から研究主題「〝創造する意欲〟を高める技術・家庭科教育」、副主題を「生き抜く力を育む学習活動の展開」と設定。①課題に対して様々な角度から柔軟に解決策を探し出す活動を取り入れる②探し出した解決策を基準や根拠に基づいて適切に判断する③解決策や結果をまとめ、将来の生活にどのように生かすことができるか、学習活動を振り返る活動を取り入れる―の三つの手だてを盛り込んだ授業づくりを目指してきた。

　開会式に先立ち、北斗市立上磯中学校、函館市立本通中学校で研究授業を行った。

　うち、函館市立本通中の三年Ａ組技術科「生物育成に関する技術」では、「生物を育てるための計画と管理～植物の栽培に必要な条件の考察」を題材に授業を進めた。

　本時は、「今後の育成技術の課題を比較検討し、適切な解決策を選択する」「環境状況に応じた育成技術について適切な評価をし、有効的に活用を選択する姿勢を示す」―の二点をを学習目標に据えた。

　これまで行ってきたペットボトルプラントでの枝豆栽培に続き、本時は収穫量や育成状況の結果を考察。また、事前に専門家への取材も行い、栽培についてのアドバイスをもとに、グループごとに翌年の栽培に向けての改善点を発表した。

◇

　全体会の開会式でははじめに、近久会長が研究主題・副主題にふれ、「技術・家庭科では、身に付けた知識や技術を生活や社会と結び付けながら、新しいものや、価値を創造していく力の育成を目指している」と述べ、今後の充実・発展に期待した。

　続いて、渡島教育局の辻俊行局長と函館市教委の山本真也教育長、北斗市教委の永田裕教育長らが来賓あいさつ。大会運営副委員長が大会宣言を読み上げ、全会一致で採択した。

　開会式のあと、同会の松本了祐研究部長などが研究概要について全体提言。研究主題・副主題を見据えた研究の視点、研究内容、方法と今後の方向性について説明した。

　このあと、技術分野、家庭科分野それぞれに分かれ、授業内容に関する分科会や内容別分科会を展開した。

(関係団体 2015-12-01付)