札幌市教委が中学校教育課程研開く　魅力ある学校づくりを　２２０人が改善・充実へ研鑚

（市町村 2015-12-01付）

札幌市教委中学校教育課程研

　札幌市教委は十一月二十五日、市内ちえりあで二十七年度札幌市中学校教育課程研究協議会を開催した。教職員など約二百二十人が参加。学ぶ力育成プログラムやユニバーサルデザインに関するパネルトークや教科別部会を通して、教育課程の編成・実施に伴う諸課題について共通理解を図った。

　冒頭、長谷川正人教育課程担当課長＝写真＝があいさつに立ち、「研修の成果を生かし、子どもにとっても教職員にとっても魅力ある学校づくりに向け、自校の教育課程の改善・充実に取り組んでほしい」と呼びかけた。

　引き続き、長谷川課長が教育課程の編成・実施について説明。自ら課題を見つけ、学び、問題を解決する資質や能力等の学ぶ力の育成について、主体的に学習に取り組む態度である「学ぶ意欲」、基礎的・基本的な知識・技能を示す「学んだ力」、思考力・判断力・表現力等を「活かす力」をバランス良く育むよう求めた。

　中央教育審議会の内容など国の動向についてふれたほか、学ぶ力の育成に向けた取組として、①難しいことにも挑戦する意欲を伸ばす②「自ら学ぶ方法」と「人と学び合う方法」を身に付けられるようにする③意味理解を伴った知識の習得と、知識を使いこなす力を伸ばす④自分の「伸び」を実感して新たな目標をもてるようにする⑤生活を自らコントロールする力を育む―の五つを提示。学習指導の基本とこれからの方向性として、札幌市教育課程編成の手引きを参考に、単元・題材の目標の的確な設定など学習指導計画の作成を求めた。

　豊かな心の育成については、命を大切にする指導の充実、いじめや不登校の未然防止・早期発見・早期対応、体験活動や道徳教育の充実を求めた。また、道徳教育の充実に向けた取組のポイントとして、「校内体制の整備」「道徳の時間の改善」「私たちの道徳など副教材の有効活用」を挙げた。

　健やかな体の育成では、健やかな体の育成に向けた計画的指導の充実や食育の促進、性に関する指導の充実を図るよう呼びかけた。

　このあと、パネルトークを実施。あやめ野中学校の駒込幸則教諭や栄町中学校の石岡直樹校長、中央中学校の川崎勉主幹教諭が各校の取組について説明したほか、教科別部会を行った。

(市町村 2015-12-01付)