モデル研究推進など盛る 算数にーごープロジェクト、課題探究的な学習モデル研究 札幌市28年度予算要求
(市町村 2015-12-02付)

 札幌市は、二十八年度の予算要求概要を公表した。一般会計総額は対前年度比五%増の九千四百五十八億八千万円。教育関連事業では、二十五人程度の小人数指導による算数授業について非常勤講師を活用したモデル研究を実施し、独自カリキュラムを整備する「算数にーごープロジェクト」事業費に一千七百十二万円、仮称・南部高等支援学校整備費に三十三億八千六十六万円、課題探究的な学習モデル研究事業費として三千二百二十六万円を計上している。

 札幌市の二十八年度予算要求概要のうち、教育関連事業はつぎのとおり(金額単位・万円)。

▼教育委員会

▽学校規模適正化推進事業費=八七一―小規模化が進む学校の規模適正化の検討

▽教育の情報化推進事業費=一八九、〇二三―校務用PCの更新、授業用タブレットPCなどの機器や教材の整備等

▽地域活動推進事業費=七、六六九―学校図書館地域開放事業一一四校、サッポロサタデースクール二〇校

▽第三次札幌市生涯学習推進構想策定費=三〇〇―第二次構想の計画終期を迎えるに当たり、新たな生涯学習施策の指針として策定(新規)

▽青少年科学館を活用した理科教育推進事業費=四六〇―理科授業プログラムの構築、科学館展示物・機能調査研究(新規)

▽学校新築費=一九〇―石山地区新設小の実施設計等(新規)

▽学校増築費=九、六六四―桑園小とあいの里西小の実施設計等、札苗北小の復元改修等

▽学校改築費=七、〇八三、八〇七―二条小校舎四階八、三二六平方㍍(普通一八教室、特別一〇教室、特別支援二教室)、屋内プール。月寒東小校舎三階七、一四三平方㍍(普通一六教室、特別九教室、特別支援三教室)。本通小校舎三階三、一〇五平方㍍(普通八教室、特別四教室、特別支援二教室)。中の島小校舎三階七、八六八平方㍍(普通一九教室、特別一〇教室、特別支援二教室)、屋内運動場一、二五二平方㍍。中央中校舎五階七、五一三平方㍍(普通一五教室、特別一三教室、特別支援二教室)、屋内運動場一、五五一平方㍍、格技場二四九平方㍍。篠路小校舎解体、グラウンド造成等。中央小・栄西小・澄川小実施設計等

▽学校基本設計費=一二、四一三=小学校三校

▽格技場整備費=三〇、五九九―丘珠中・中の島中新築等、藻岩中実施設計

▽仮称・南部高等支援学校整備費=仮称・南部高等支援学校校舎三階七、七五六平方㍍(普通二一教室、特別教室二三室)、屋内運動場一、四三一平方㍍

▽給食施設整備費=九七九―新発寒小実施設計

▽学校施設調査研究費=一、二〇五―芸術の森地区における学校新設にかかる調査研究等(新規)

▽施設改修等整備費=六七五、九〇六―緊急整備(小学校延べ一七五校、中学校延べ三五校、高校延べ六校、特別支援学校一校)。トイレ全面改修設計八校、工事一〇校。トイレ洋式化改修設計および工事一八校(新規)

▽リニューアル改修費=一〇、四五八―小学校一校実施設計、中学校四校実施設計(新規)

▽高校改革支援事業費=一、一八一―進路探究学習の推進、市立高校合同説明会の実施、大通高校の外部人材活用等

▽学校教育指導費=二、七八七―学校支援体制の充実等

▽外国語指導助手関係費=四二、九四七―外国語指導助手の配置

▽不登校対策事業費=八、八二三―相談指導教室、教育支援センターにおいて学校復帰に向けた児童生徒への支援を実施

▽特別支援教育費=三、八〇一―特別な教育的支援を必要とする児童生徒の教育の推進

▽学びのサポーター活用事業費=一五、五六八―特別な教育的支援が必要な子どもに学校生活上の支援を行う特別支援教育支援員の配置

▽スクールカウンセラー活用事業費=二一、九六九―いじめや不登校などの課題に対応するために臨床心理の専門的知識を有するスクールカウンセラーを配置

▽スクールソーシャルワーカー活用事業費=一、四一三―関係機関と連携し、子どもや家庭を支援する体制を整備するためにスクールソーシャルワーカーを配置

▽運動部活動事業費=二、四三九―顧問の確保が困難であり、運動部の継続または新設が難しい中学校に対し、部の運営と技術指導を行う外部顧問、特別外部指導者を派遣

▽いじめ対策自殺予防事業費=一、一九七―教職員への研修の実施や関係機関との連携協力会議の実施、研究機関との共同研究委託事業の実施

▽課題探究的な学習モデル研究事業費=三、二二六―中等教育学校においてIBカリキュラムや情報通信機器を活用した課題探究的な学習モデルを研究

▽スーパーグローバルハイスクール研究開発事業費=一、〇〇〇―中等教育学校において国の指定を受け、グローバル人材を育成する先進的な人文社会科学分野の指導方法や教材開発を研究

▽教育センター運営管理費=三、三〇五―発達に心配のある子どもの保護者からの相談に、より身近な地域で迅速かつ丁寧に対応できるよう、新たに教育センター外における地域相談を実施

▽幼児教育センター関係事業費=五、一四七―幼児教育の水準向上を図るための各種事業を実施

▽算数にーごープロジェクト事業費=一、七一二―二五人程度の小人数指導による算数授業について、非常勤講師を活用したモデル研究を実施し、独自カリキュラムを整備(新規)

▽学校図書館司書配置事業費=一、五七五―生徒の読書活動の充実を図るため、学校司書を配置

▽読書チャレンジ・子どもの読書活動推進事業費=六四九―図書館デビュー事業、進路探究オリエンテーション事業等の実施

▼市民まちづくり局

▽小学校併設地域交流施設設置事業費=一四、一一三―小学校の改築に合わせて地域交流施設を整備(新規)

▽親子で学ぶ消費者教育推進事業費=五六八―親子や子育て事業関係者向けの消費者教育講座を実施(新規)

▽アイヌ伝統文化振興事業費=八三五―交流センターイベントの開催および小中高生団体体験プログラム等の実施

▼子ども未来局

▽子どもの体験活動の場支援事業費=三、二七五―旧真駒内緑小学校の跡施設を活用し、子どもが主体的に様々な体験活動を行う空間を提供

▽少年国際交流事業費=四三五―シンガポール少年交流事業受入一四人、姉妹都市少年交流事業大田広域市に派遣一〇人

▽札苗緑小学校区多世代交流施設整備事業費=三四、一八四―札苗緑小学校区に児童会館機能に加えて多世代交流等の機能を有する施設を整備

▽「新・さっぽろ子ども未来プラン」改定費=五六二―「新・さっぽろ子ども未来プラン」の一部改定(新規)

▽放課後子ども教室推進モデル事業費=二、三一四―地域が主体となって運営する放課後子ども教室三ヵ所、余裕教室がなくミニ児童会館が当面整備できない小学校において特別教室等を活用する放課後子ども館三ヵ所

▽児童会館特定天井対策事業費=四七〇―児童会館における吊り天井の脱落防止対策二ヵ所

▽ミニ児童会館整備費=二、七三五―放課後子ども館のみを整備している小学校におけるミニ児童会館の整備一ヵ所、ミニ児童会館の面積拡大一ヵ所

▽児童会館整備費=一一、三八六―実施設計四ヵ所、基本計画四ヵ所、改築一ヵ所、解体一ヵ所、児童クラブの専用面積拡大一五ヵ所

▽中学校卒業者等進路支援事業費=二九四―中学校の卒業時や高校の中退時等に就職や進学が決まっていない若者に対する相談支援を実施

▽私立幼稚園等補助金=五二、一九七―特別な教育的支援を要する幼児の保育にかかわる教員の人件費や、教材教具・管理用備品の購入費等を補助

▼観光文化局

▽仮称・札幌博物館整備推進事業費=五〇〇―博物館整備に必要な諸計画の一つである展示・事業基本計画の検討および素案策定

▽さっぽろっ子ウインタースポーツ料金助成事業費=一、六八七―小学三年生を対象にスキー場を利用する際のリフト料金およびスケート場を利用する際の貸靴料金に対する助成(新規)

▽さっぽろっ子ウインタースポーツパワーアップ事業費=一、〇〇〇―市立中学校・高校のスキー学習および市立小学校の歩くスキー体験へのインストラクター派遣(新規)

▽運動部活動アスリート派遣事業費=八八〇―中学校運動部活動へのアスリート派遣(新規)

(市町村 2015-12-02付)

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