各校の取組でパネルトーク　札幌市教委の中学校教育課程研

（市町村 2015-12-01付）

札幌市教委中学校教育課程研パネルトーク

　札幌市教委の中学校教育課程研究協議会（十一月二十五日、市内ちえりあ）では、あやめ野中学校の駒込幸則教諭や栄町中学校の石岡直樹校長、中央中学校の川崎勉主幹教諭が各校の取組について紹介するパネルトークを行った＝写真＝。

　駒込教諭は、学ぶ力の育成プログラムに関する取組について説明した。学ぶ力育成プログラムの策定に当たって、「課題を精査し、学ぶ力育成プログラムを改訂」「学ぶ力育成プログラムの実践」「諸調査をもとに成果を確かめる」「諸調査の結果をもとに改善策を検討」といったＰＤＣＡサイクルの確立など、実践研究を紹介。教職員の研修では、小グループによる討議を行い、話し合いの内容を共有する形式をメーンに学ぶ力の育成を目指したことを説明した。

　また、昼休みや放課後、夏休みを利用した補充学習や三者懇談会の時間帯を利用し、副担任が学習方法や学習計画の立て方について個別相談を実施する教育相談など具体的な取組についても紹介した。

　石岡校長は、ユニバーサルデザインの観点からの取組を紹介した。札幌市インクルーシブ教育システム構築のモデルスクール指定校である同校では、校内体制の整備や合理的配慮の検討・提供・評価、実践の記録など研究実践や通園施設といった福祉との連携、運営協議会の開催など取組について提示。指導の工夫や個別の配慮、個に特化した指導といった三段構えの指導を実施していることも説明した。

　また、月一・二回程度の学習会ではユニバーサルデザイン授業の実践報告や模擬授業などを行っていることのほか、ＯＪＴを取り入れた人材育成についても紹介した。

　川崎主幹教諭は、学校図書館司書を活用した課題探究的な学習について紹介。授業支援や学習内容に沿った資料の紹介など、学校図書館司書の業務内容のほか、同校が実施している朝読書の支援やレファレンス・サービスの充実、生徒や職員向けの『図書館だより』の発行による図書館利用の促進など、学校図書館司書の配置効果について説明した。

　また、課題探究的な学習活動への支援として、国語や技術・家庭科、総合的な学習の時間で学校図書館司書と教科担任が連携し、レポート作成のための資料提供やアドバイスなど活用例について紹介した。

(市町村 2015-12-01付)