道立学校事務長等の再任用で道教委　役付職員としても可能に　都市部以外への配置も検討

（道・道教委 2015-12-24付）

　道教委は来年度から、道立学校事務長および事務主任を、役付職員として再任用する方針を固めた。これまで、役付職員は主任主事として再任用してきたが、高齢期職員の知識・経験等の活用を図るため、フルタイム勤務の役付職員としての再任用を可能とするもの。再任用の要件は、「定年前の勤務成績が良好な者」とすることも視野に検討するとともに、都市部以外への配置を積極的に進める考え。年度内にも、再任用の取扱いにかかる要綱を改正する予定だ。

　道立学校事務長の配置にかかわっては、二十六年度当初における昇任選考の受検者が少なく、七校で事務長未配置となり、近隣校の事務長に対して兼務発令した。本年度当初では当該校における未配置が解消されたものの、事務長や事務主任への昇任を希望する職員は少ない状況にある。

　複数の事務長からは、「異動のスパンが短くなるなど生活スタイルに影響するので役付職員を希望しないのでは」「役付職員になりたがらない四十～五十代の職務換職員が多いことも影響しているのでは」という声も挙がっている。

　道教委では、定年退職後または二十五年以上勤務し退職後五年以内の六十歳以上の人を六十五歳まで再任用している。本年度は、二十六年度末定年退職者のうち、道立高校事務職員二十八人、道立特別支援学校事務職員七人を再任用した。

　事務長および事務主任といった役付職員を再任用する場合、主任主事としてフルタイムもしくは短時間で勤務することを定めている。

　二十八年度からは、高齢期職員の豊富な知識・経験やマネジメント能力の活用を図ることを目的に、定年前に役付職員だった人を対象として、フルタイム勤務で役付職員として再任用できるよう、「道教育庁等職員への再任用取扱要綱」を改正する方針を固めた。再任用の要件は流動的だが、「定年前の勤務成績が良好な者に限る」ことも視野に調整するとともに、都市部以外への配置を積極的に進める考えだ。

　現在、希望者を調査しており、年度内に要綱を改正。役付職員は定年後、主任主事か役付職員として再任用できるようにする。

　道公立学校事務長会では、「事務長のなり手が少ない中、事務長兼務校を再び生じさせない一助になれば」「退職者の選択肢が増えることから、今後、再任用者が増える中、制度に関しても検証が必要」とみている。

(道・道教委 2015-12-24付)