児童生徒の体力向上に向け　日常的な運動量を調査　２８年度に各管内でモデル校指定―道教委

（道議会 2016-01-07付）

　道教委は二十八年度、児童生徒の日常的な身体運動量の把握作業を進める考えを明らかにした。本道の児童生徒の体力向上に向けた取組の一環。児童生徒の運動に対する意識と、実際に運動に取り組む状況の関連性について調査する必要があるとの考えから、各管内でモデル校を指定し、歩数計を活用して、地域別・季節別の観点などから、運動量を調査する。また、その結果をもとに、課題を分析し、指導資料に取りまとめて、児童生徒が楽しみながら運動習慣を身に付ける取組の充実に活用していく考え。

　五日に開かれた道議会文教委員会で、加藤貴弘委員（自民党・道民会議）の質問に対し、菅原行彦学校教育局指導担当局長が答えた。

　「二十七年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の児童生徒質問紙調査において、「運動やスポーツをすることが好き」「運動やスポーツは大切」と回答した児童生徒の割合は、全国平均を上回った。同じく学校質問紙調査において、「児童生徒の家庭に対して、子どもの体力向上にかかる説明・呼びかけ等を行っている」と回答した学校の割合が全国平均よりも高い状況にある。

　一方で、「児童生徒の運動時間が総じて短く、また、テレビの視聴時間やテレビゲームの実施時間等が長い状況にある」ことが明らかになっている。

　菅原学校教育局指導担当局長は、こうした状況を踏まえ、「児童生徒の運動に対する意識と、実際に運動に取り組んでいる状況の関連性等について調査する必要がある」との認識を示した。

　その上で、「来年度、各教育局管内にモデル校を指定し、歩数計を活用して、都市部と町村などの地域別や、夏季・冬季などの季節別の観点などを考慮しながら、児童生徒の日常的な身体運動量について把握していく」と答弁した。

　また、「その結果をもとに、児童生徒の運動に対する意識等と関連付けて課題を分析し、専門家の知見を得ながら、指導資料として取りまとめ、児童生徒が楽しみながら運動習慣を身に付けることができる取組の充実に活用していきたい」との考えを示した。

(道議会 2016-01-07付)