道、道教委、道警が要請活動 フィルタリング普及促進へ 電気通信事業者に協力求める
(道・道教委 2016-01-19付)

フィルタリング要請
要請書を手渡し、事故防止に向け取組強化を求めた

 道、道教委、道警は十五日、札幌市内の電気通信事業者各社を訪問し、フィルタリングの普及促進等を要請した。「契約窓口における使用者の年齢確認」「フィルタリング利用にかかる説明の徹底」「青少年等への学習機会の提供」など五点を盛り込んだ要請書を各社の担当者に手渡し、協力を呼びかけた。=関連記事2面=

 青少年の携帯電話等のフィルタリング設定率は、全国的に低下しており、コミュニティサイトに起因する犯罪被害に遭った児童生徒の多くがフィルタリング未加入であった。このため、道、道教委、道警の三者は、行政機関と電気通信事業者が連携し、保護者に対してフィルタリングの一層の普及啓発を図ることとした。

 当日は、道教委の菅原行彦学校教育局指導担当局長、道環境生活部くらし安全局道民生活課の宮岡孝博青少年担当課長、道警本部生活安全部少年課次席の伊藤修一警視が、札幌市内の㈱NTTドコモ北海道支社、KDDI㈱北海道総支社、ソフトバンク㈱を訪れ、要請書を渡していった。

 うち、KDDI道総支社では、横山義博管理部長が菅原学校教育局指導担当局長から要請書を受け取り、「これからも協力して事故防止に努めたい」と述べた。

 管理部の菊田一夫マネージャーは、同社の安全・安心に向けた取組方針、昨年に開いた道内ショップ店長とセールスアドバイザーへの説明会、小・中・高校生とその保護者対象のKDDIケータイ教室を年間二百回以上実施していることなどを説明した。

 道、道教委、道警によるフィルタリングの普及促進等に関する要請概要はつぎのとおり。

①使用者の年齢確認とフィルタリング利用にかかる説明の徹底

 携帯電話インターネット接続役務を提供するに当たっては、青少年の利用の有無を確認し、スマートフォン等機器に応じたフィルタリングの内容や必要性が理解されるよう十分説明するなど、携帯電話インターネット接続役務提供事業者としての義務の順守をお願いする。

 また、フィルタリングの説明や普及啓発に当たっては、行政機関が作成した資料の販売窓口への設置等にご協力をお願いする。

②フィルタリングを利用しない際の対応

 保護者がフィルタリングを利用しない旨を申し出た際には、インターネットの不適切な利用による青少年の犯罪被害が増加していることや、様々なトラブルに巻き込まれる危険性があることから、青少年のインターネット利用を適切に管理することが、保護者として子どもを守ることにつながることをあらためて説明するなど、保護者に対し特段の対応をお願いする。

③青少年健全育成条例をふまえた対応

 道青少年健全育成条例第三十条および第三十条の二においても、携帯電話インターネット接続役務提供事業者としての義務を規定していることから、条例を順守されるよう徹底をお願いする。

※①~③については、契約窓口(販売代理店等における契約窓口を含む)の担当職員にもあらためて徹底していただくようお願いする。

④青少年等への学習機会の提供

 青少年がインターネットを適切に活用する能力を習得するための学習機会の積極的な提供や、保護者が子どものインターネット利用状況を把握し、インターネット利用の適切な管理等が行えるよう、必要な知識や能力を習得する機会の提供等について、積極的な支援をお願いする。

⑤フィルタリングサービスの性能の向上

 青少年にとって有害なサイトへのアクセス制限をはじめ、青少年の発達段階に応じて、きめ細かく閲覧制限の設定ができるよう、フィルタリングの性能および利便性の向上や、特に青少年の所持率が増加しているスマートフォンへのフィルタリングサービス等の充実について一層努めていただくようお願いする。

(道・道教委 2016-01-19付)

その他の記事( 道・道教委)

問題解決へ共通理解図る 道教委が全道生徒指導連絡協議会開く

生徒指導連絡協議会  道教委は十八日、札幌市内の北農健保会館で二十七年度第二回全道生徒指導連絡協議会を開催した=写真=。各教育局や市町村教委などの指導主事約五十人が参加。いじめや不登校など生徒指導上の問題につい...

(2016-01-20)  全て読む

道教委・人事評価制度に関する「標準職務遂行能力」 求められる水準を明示 「能力評価」において活用

 道教委は十三日付で、地方公務員法の改正に伴う新たな人事評価制度に関する「標準的な職に応じた標準職務遂行能力」を教育長決定した。「部長」など七つの標準的な職に対して、「倫理」「判断」などの項...

(2016-01-20)  全て読む

実践的安全教育モデル案―道教委 「自助」「共助」の意識高揚 避難訓練やロールプレイなどで

安全教育モデル検討会  道教委は、「北海道実践的安全教育モデル」案をまとめた。文部科学省委託事業で、モデル地域の石狩市と江別市が取り組んだ実践をもとに、①防災教育②交通安全教育③防犯教育―のモデル案を提示。モデル...

(2016-01-19)  全て読む

根室教育局が教職員キャリアアップ研修会 若手への指導力高めて 講話や演習、協議などで研鑚

キャリアアップ研修会  【根室発】根室教育局は七日、別海町役場で本年度二回目の教職員キャリアアップ研修会を開催した。管内の教職経験十年目以上の教諭七人が参加。スクールリーダーとしての実践力・応用力向上を図ることを...

(2016-01-19)  全て読む

海外教育旅行セミナー開く 勤労・職業観培う契機に 現地調査報告や実践発表で検討

海外教育旅行セミナー  道や政府観光局、航空会社、旅行会社などで構成する道海外旅行促進事業実行委員会は十四日、札幌市内かでる2・7で「海外教育旅行セミナー」を開催した=写真=。高校の教職員や旅行会社職員など約六十...

(2016-01-19)  全て読む

道教委ふるさと教育等実践事例交流会開く 事業成果の効果的活用へ 80人が実践発表や協議など

ふるさと教育実践交流会  道教委は十三日、札幌市内の第二水産ビルで二十七年度道ふるさと教育・観光教育等実践事例交流会を開催した。道ふるさと教育・観光教育等推進事業の指定校などから約八十人が参加。講演や実践発表、協議...

(2016-01-19)  全て読む

全日制220校346学科で 28年度公立高入選実施校

 道教委と札幌市教委は十五日、二十八年度公立高校等入学者選抜実施学校数などを発表した。  入学者選抜を実施する学校学科数(有朋除く)は、全日制二百二十校三百四十六学科、定時制四十校四十六学...

(2016-01-18)  全て読む

道教委27年度教育実践表彰 岩見沢南小など9校受賞 教職員表彰は22人に栄誉

 道教委は、二十七年度道教育実践表彰の学校表彰受賞校、教職員表彰受賞者を決定した。学校表彰には、岩見沢市立南小学校など九校、また、教職員表彰には、伊藤和代氏(東川町幼児センター園長)など二十...

(2016-01-18)  全て読む

活用のノウハウなど学ぶ 道立図書館が学校図書館講座・後期

?学校図書館講座後期  道立図書館は五日、同館で二十七年度学校図書館講座(後期)「学校における道立図書館活用講座」を開催した=写真=。道内各地から小・中・高校、特別支援学校の教諭、学校図書館司書や司書教諭など二十...

(2016-01-18)  全て読む

特別支援学校の設置手続き等変更 道教委が学教法施行細則を改正

 道教委は、指定都市立特別支援学校設置・廃止等の手続きを変更するなど、学校教育法施行細則を一部改正した。  「地域の自主性および自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関...

(2016-01-15)  全て読む