札幌市教委２７年度全国学力・学習状況調査の実施報告②

（市町村 2016-01-21付）

◆小学校算数

▼設問分析

▽「算数の勉強は好きですか」という質問では、肯定的に回答した割合が六五・二％（二十六年度六四・二％）となっており、全国平均を一・四ポイント下回っている。

　全国平均も低いことから、今後とも、算数的活動を通じて、活動の楽しさや数理的な処理の良さに気づくことができるような、分かる・できる・楽しい算数の授業を進めていくことが求められる。

▽「算数の勉強は大切だと思いますか」という質問では、肯定的に回答した割合が九一・五％（二十六年度九〇・六％）となっており、全国平均を一・六ポイント下回っているものの、全国と同様、肯定的に回答した割合が高くなっている。

　今後とも、実生活における様々な事象との関連を図ったり、体験的な算数的活動を工夫したりするなどしながら、算数の価値や算数を学習する意義が分かるような授業を行うことが求められる。

▽「算数の授業の内容はよく分かりますか」という質問では、肯定的に回答した割合が七五・五％（二十六年度七五・二％）となっており、全国平均を五・五ポイント下回っている。今後さらに、一人ひとりの学習実現状況を的確に把握し、個に応じた指導を充実することが求められる。

▽「算数の授業で新しい問題に出合ったとき、それを解いてみたいと思いますか」という質問では、肯定的に回答した割合が七六・三％（二十六年度七五・三％）となっており、全国平均を一・二ポイント下回っている。今後、既習を活用して新しい問題を解決することを大切にした学習を充実することが大切である。

▽「算数の問題の解き方が分からないときは、あきらめずにいろいろな方法を考えますか」という質問では、肯定的に回答した割合が七六・八％（二十六年度七五・三％）となっており、全国平均を二・八ポイント下回っている。今後、多様な考え方の違いや根拠を明らかにし、解決の見通しをもつことができるようにする学習の工夫が求められる。

▽「算数の授業で学習したことを普段の生活の中で活用できないか考えますか」という質問では、肯定的に回答した割合が六二・五％（二十六年度六〇・六％）となっており、全国平均を五・二ポイント下回っている。引き続き、日常生活の場面において算数が活用されているものを探すなど、算数の有用性を感じ取らせる指導の充実が求められる。

▽「算数の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つと思いますか」という質問では、肯定的に回答した割合が八七・二％（二十六年度八六％）となっており、全国平均を三・一ポイント下回っているものの、全国と同様、肯定的に回答した割合が高くなっている。今後とも、算数と日常生活との関連を図りながら、算数の有用性に気づかせるような指導の工夫が求められる。

▽「算数の授業で問題を解くとき、もっと簡単に解く方法がないか考えますか」という質問では、肯定的に回答した割合が七六・九％（二十六年度七七・三％）となっており、全国平均を二・二ポイント下回っている。今後、より効率的な考え方を求めることを課題とした学習を充実するなど、課題意識を大切にした学習の工夫が求められる。

▽「算数の授業で公式やきまりを習うとき、そのわけを理解するようにしていますか」という質問では、肯定的に回答した割合が七九・九％（二十六年度八一・一％）となっており、全国平均を〇・七ポイント下回っている。

　今後とも、公式やきまりなど、一般化された考え方や解決方法を探究する学習や、見つけた公式やきまりなどを言葉で説明し理解を深めるような学習などを取り入れるなどの学習の工夫が求められる。

▽「算数の授業でも問題の解き方や考え方が分かるようにノートに書いていますか」という質問では、肯定的に回答した割合が八二・五％（二十六年度八二％）となっており、全国平均を一・三ポイント下回っている。

　今後とも、問題に見通しをもち、筋道を立てて考え、ノートなどに、その考えを表現する学習を取り入れ、表現する活動を通して考える力を高める指導の工夫が求められる。

(市町村 2016-01-21付)