札幌市がさっぽろっこ読書プラン策定　本の楽しさにふれる環境を　３つの基本目標掲げ活動推進

（市町村 2016-01-27付）

　札幌市は、第三次札幌市子どもの読書活動推進計画「さっぽろっこ読書プラン」を策定した。子どもの読書活動を推進するため、二十七年度から三十一年度までの五年間の方策を示したもの。「読書の楽しさにふれる」「読書の大切さを知る」「子どもの読書をみんなで支える」の三つを基本目標に掲げ、社会全体で子どもの読書活動を進めるように取り組んでいく。

　札幌市では、十七年度に札幌市子どもの読書活動推進計画を策定し、二期十年にわたって子どもが自主的に読書を楽しめる環境づくりを実施。取組の結果、読書時間や読書が好きな子どもの割合が増えるなど、読書状況が改善してきた。

　ここ数年の情報通信技術の急速な発展により、スマートフォンやタブレット端末が普及。人々の情報収集手段が変化するとともに読書の方法も変わりつつある中、子どもが幼いころから本にふれ、本の楽しさを知ることで自主的に読書活動をする環境づくりに取り組むため、同プランを策定した。

　同プランは、①計画の策定にあたって②子どもの読書活動の現状と課題③計画の基本的な考え方④子どもの読書活動推進のための方策⑤計画の効果的な推進―の五つで構成されている。

　①では、第一次・第二次札幌市子どもの読書活動推進計画や、図書館運営・サービスの基本的な考え方と方向性を示す第二次札幌市図書館ビジョンなど計画策定の背景・趣旨について説明している。

　②では、子どものスマートフォンの所有割合やインターネット利用時間、読書状況について提示。子どもの読書活動に関連する法制上の整備など、国や北海道の動向にふれたほか、家庭や地域、図書館や学校の取組の成果と課題について紹介している。

　③では、「読書の楽しさにふれる」「読書の大切さを知る」「子どもの読書をみんなで支える」の三つを基本目標に掲げたほか、基本方針として、「子どもの発達段階に応じた読書に親しむ機会の充実」「子どもの読書活動に関する普及・啓発」「子どもの読書環境の充実」の三つを示した。

　④では、基本方針における具体的な取組を提示。このうち、「子どもの発達段階に応じた読書に親しむ機会の充実」においては、児童会館での読書活動や学校図書館司書の配置、図書委員会による特色ある取組発表などを挙げた。

　⑤では、家庭や地域、図書館や学校等が互いに情報を共有し、緊密に連携しながら取組を進めるほか、ＰＤＣＡサイクルの考え方に基づいて計画に掲げた施策の効果を評価・検証していくことも示している。

(市町村 2016-01-27付)