学校給食フードリサイクル連絡会議　事業発展へ方向性確認　学校の取組など情報共有

（市町村 2016-01-29付）

今後の事業展開について話し合った

　札幌市教委は二十六日、市教委で二十七年度第二回「さっぽろ学校給食フードリサイクル」連絡会議を開催した＝写真＝。フードリサイクル作物の活用状況やフードリサイクル堆肥を活用した学校の取組などについて情報を共有。事業の定着・発展に向けた方向性を確認した。

　十八年度から実施しているさっぽろ学校給食フードリサイクル事業は、学校給食の調理くずや残食ごみなどを生ごみとして分別し、その生ごみからできたフードリサイクル堆肥を活用して栽培した作物を学校給食に取り入れるなど、リサイクルだけではなく、食や環境を考え、食物を大切にする子どもの育成を目指している。

　会議では冒頭、本居文男学校施設担当部長の代理として田村理都子栄養指導担当課長があいさつ。「関係部局や団体等の連携によって事業が十年目という節目を迎えることができた」と感謝の気持ちを述べた。

　また、フードリサイクルの活動を通して、食への興味・関心や自然・環境に対する意識が高まるなど、着実な成果が上がっていることにふれ、「本日は、本年度の成果を振り返り、来年度の方向性を共有することで、事業の定着・発展を目指したい」と話した。

　続いて、本間ひとみ栄養指導担当係長が本年度の事業について報告。フードリサイクル堆肥を使ったレタスや玉ねぎ、とうもろこしなどを、学校給食に提供したことを話したほか、環境省から指定を受けている二十七年度学校給食の実施に伴い発生する廃棄物の３Ｒ促進モデル事業の取組について説明した。

　来年度の方向性については、堆肥活用校の拡大や作物の種類を増やすために関係機関との検討を進めていくこと、教材の提供などを挙げた。

　また、札幌市環境事業公社やばんけいリサイクルセンター、札幌市農業協同組合も事業報告を行った。

　続いて、環境省指定のモデル事業において教材として製作したＤＶＤ「さっぽろ学校給食フードリサイクル～食・環境の大切さについて考えよう」を上映した。

　参加者は、「教材ＤＶＤは給食指導のほか、保健体育や理科、社会など、幅広い教科で活用できる内容だった」と感想を述べたほか、「玉ねぎのように保存性の良い作物を増やし、継続した指導がしたい」と要望するなど、今後の事業展開について話し合った。

(市町村 2016-01-29付)