札幌市２８年度予算案　教育費１７％増の４４０億４４００万円　新規に小学校英語専門教師配置事業

（市町村 2016-02-02付）

　札幌市は一日、総額一兆六千十億六千万円となる二十八年度予算案を発表した。一般会計九千三百六十六億円のうち教育費は前年度肉付補正後と比較し、一七％増の四百四十億四千四百八万円。学校改築費が三十億円程度増加し、認定こども園整備費補助事業を新たに計上したことが増額の主な要因となっている。新規事業として全小学校で専門性を生かした英語指導を行うことを目指し、担任外の教員の活用などで段階的に英語専門教師を配置する「小学校英語専門教師配置事業」に三十四万円を計上した。このほか、「算数にーごープロジェクト事業」に一千六百四十万円、二十九年度開校予定の（仮称）南部高等支援学校新築工事費などに三十三億三千四百万円を積み上げた。

　教育・子育て関連事業をみると、二十九年度開校予定の仮称・南部高等支援学校新築工事費などに三十三億三千四百万円を計上。学校改築費七十億八千三百八十万円は、二条小・月寒東小・本通小の校舎改築のほか、篠路小の校舎解体やグラウンド造成等、中央小・栄西小・澄川小の実施設計等に充てる。

　全中学校に段階的に学校図書館司書を配置する「学校図書館司書配置事業」には、一千四百二十万円を計上している。

　新規事業では、「小学校英語専門教師配置事業」に三十四万円を積み上げた。全小学校で専門性を生かした英語指導を行うことを目指すため、担任外の教員の活用などで段階的に英語専門教師を配置するもの。二十八年度から三十一年度まで研究推進校を十校として英語専門教師を段階的に配置し、三十一年度までに全校での配置を目指している。

　また、小学校五・六年生の算数の授業について、モデル事業を通して二十五人程度の少人数による指導体制の在り方を研究する「算数にーごープロジェクト事業」に一千六百四十万円を計上。二十八年度は非常勤講師を三人配置し、モデル校五校で指導するほか、二十九年度は非常勤講師六人を配置し、モデル校十校で行う予定となっている。

　このほか、老朽化した学校施設の耐久性を高め、長寿命化や建物の機能・性能を上げるリニューアル改修事業の基本・実施設計に一億円を計上。二十八年度は北都小・新川中・栄南中・藻岩中・西野中の基本・実施設計を行い、二十九・三十年度の二年間で改修工事を行う予定となっている。

　また、豊明高等養護学校の教育内容等の拡充に三百七十一万円、認定こども園整備費補助に十八億四千七百九十二万円を計上した。

(市町村 2016-02-02付)