道議会文教委（２月２日）　公正性・透明性を確保　教科書採択問題

（道議会 2016-02-04付）

　道教委は、二日の道議会文教委員会で、本道分の「教科書発行者による自己点検・検証結果」を報告し、今後も、教科書採択の公正性・透明性確保に万全を尽くす意向を表明した。

　教科書会社が、教員等に検定申請本を閲覧させて意見聴取し、謝礼を支払っていた問題に関し、道教委は一月二十八日、文部科学省の情報提供を受け、三社が延べ四百八十九人に対価を支払っていたなどと本道分の状況を公表した＝一日付３面既報＝。

　文教委員会では、梶浦仁学校教育局長が道内状況を報告するとともに、文科省から、該当者の所属・職位・氏名や教科書採択への関与の有無などを今月十二日まで、また、発行者の金品や飲食等の経費負担を三月十一日までに報告するよう求められていると説明。「関係市町村教委等と協力のもと、報告期限までに取りまとめるとともに、法令等に違反する行為が確認された場合は厳正に対処する」と述べた。

　また、「今後も、教科書採択が高い公正性、透明性が確保され、平穏な環境の中で適切に行われるよう、万全を尽くしていく」との考えを示した。

　丸岩浩二委員（自民党・道民会議）の質問に答え、道教委のこれまでの取組も説明した。

　それによると、各市町村教委や学校などの関係者に対し、昨年十一月四日付と十二月十四日付で文科省通知・事務連絡を添付した通知を発出したほか、道教委独自でも、ことし一月十三日付で通知し、教科書採択における公正性・透明性の確保を要請。一月の通知では、「公正な採択が阻害されると判断される事案」の報告も求めたが、現段階で該当する報告はないという。

　また、一月二十～二十二日に義務教育課長などが道内の教科書会社を直接訪問し、教科書採択の一層の公正確保に万全を期すよう要請したことも説明した。

(道議会 2016-02-04付)