道教委が市町村教委新任委員研開く 教育課題への理解深化 60人参加し講話や講義等
(道・道教委 2016-02-16付)

新任委員研
柴田教育長は「しっかりとした学びが必要」と研修会の成果を期待

 道教委は九日、道庁別館で二十七年度市町村教育委員会新任委員研修会を開いた=写真=。約六十人が参加し、道教委委員を講師とした講話や講義などを通して、教育委員会制度の理念や教育行政の諸課題について、理解を深めた。

 地方教育行政の組織および運営に関する法律の規定に基づき、市町村教委の就任後一年を経過していない委員などを対象に開催した。

 冒頭、柴田達夫教育長があいさつ。「子どもたちが学び続けるのと同様、私たちにも、しっかりとした学びが必要」と述べ、研修会の成果に期待を寄せた。

 このあと、中村隆信委員が「教え、育む」と題して講話した。

 教育活動に自信と誇りをもって取り組むことを呼びかける一方で、子どもたちの心の教育や生活習慣、主体的な学びの面で課題があることを指摘。学校が活力を得るため、教育委員が活発な視察を通して、評価し励ますとともに、教育に対する理解を深める必要性を挙げた。

 また、「教育は、子どもたち一人ひとりの成長を願う、愛情に満ちあふれた取組」と述べ、「本道の教育が、愛に満ちあふれた教育になるよう、ともに頑張ろう」と呼びかけた。

 続いて、鶴羽佳子委員が、「学校訪問の見方と教育委員の役割」をテーマに講義。教育委員が学校訪問の際に注目すべき点として、「教室内が整理整頓されているか」「子どもたちに適切なノート指導が行われているか」「教師が授業でめあてを示し、美しく分かりやすい板書を行っているか」などのポイントを示した。

 教育委員の役割については、それぞれがもつ専門分野の知識や技術を通して役立つこと、教育について幅広く学ぶこと、情報を共有することを挙げた。

 「未来を見据えた教育~北海道におけるテレエデュケーションの可能性」をテーマに講義した田澤由利委員は、ICTを活用し、場所や時間にとらわれない教育を展開する、自らのプラン「テレエデュケーション」を紹介した。

 「離れていても〝いつもと同じように〟教育できる環境」づくりを提唱。「離れてできる教育は限られる」という考えから、「離れていても学べるように教育の手法を変える」と、発想を転換する必要があるとし、「私たち自身が意識を変えて取り組むことが、北海道の教育を変えていく」と述べた。

 このあと、道総合政策部の今井太志政策局総合教育担当局長が北海道総合教育大綱について講義した。

 また、参加者が四人一組のグループに分かれ、委員としての活動や今後の委員活動について、情報交流した。

(道・道教委 2016-02-16付)

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