札幌市中文連が文芸誌発行　にれ賞に渡辺さん（札苗北中）

（関係団体 2016-02-18付）

にれ６２号

　札幌市中学校文化連盟（本間玲会長）は、文芸誌「にれ」第六十二号を発行した＝写真＝。市内中学生の作品を集めた同誌のにれ賞には札苗北中学校の渡辺千帆さん（三年生）が、奨励賞には中島中学校の本田ももさん（三年生）が選ばれた。

　文芸誌「にれ」は昭和三十年から発行しており、第六十二号となる今回は三千五百点を超える作品が集まった。鑑賞批評や書写、創作や詩などの部門ごとに部門賞を選出し、その中から最高賞に当たるにれ賞と奨励賞の作品を決めた。

　にれ賞に選ばれた渡辺さんの作品は書写部門の「蒼鷺」。校内合唱コンクールで学級が歌う曲「蒼鷺」の歌詞を書いた作品で、歌詞の意味を考えながら学級内で合唱の練習をするために制作した。

　選定委員会は、「蒼鷺が孤高に立つ姿や、秘めている熱情などに注目し、重要なメッセージとなる語句は力強く表現するなど、歌詞のもつ世界観を十分に伝えようと試みた力作」と評価している。

　奨励賞に選ばれた本田さんの作品は鑑賞批評部門の「『マララ　教育のために立ち上がり世界を変えた少女』を読んで」。ノーベル平和賞を受賞したマララ氏の生き方に感銘を受け、自身の思いをつづったもの。

　選定委員会では、「現在の世界や日本の情勢にも目を向け、今後、自分はどのように生きていきたいかという願いを素直に述べていて、読み手が共感できる作品となっている」と評価している。

　また、「受賞作品だけでなく、ほかの多くの作品を読むことで、自分がもつ『言葉の世界』が広がる。にれを読む中学生の皆さんには多くの言葉と出会い、言葉に対する感覚を磨いてほしい」と言葉を寄せている。

(関係団体 2016-02-18付)