函館市深堀中が就職面接体験学習　自己ＰＲの大切さ学ぶ　面接官・受験者の立場で

（学校 2016-02-22付）

進路学習の一環として実施

　【函館発】函館市立深堀中学校（岡野伸二校長）は十二日、進路学習の一環として就職面接体験学習を行った。一年生全員八十九人が、面接官役、受験者役双方の立場で面接を体験。実際の試験さながらの緊張感に包まれながら、人とのかかわり方、自己ＰＲの大切さを学んだ＝写真＝。

　進路学習は、総合的な学習の時間として、十一時間扱いで行っているもの。生徒たちの理解を深めるため、三段階を踏む学習を展開している。

　生徒たちは、第一段階において、職業調べや未来年表づくりを行い、働く目的の多様性や社会人として必要なことについて学ぶ。第二段階では、面接体験を通して、学力だけではなく、人とのかかわりの重要性について理解を深める。第三段階では、将来に向けてどのような目標をもち、学校生活でどのようなことに取り組むかをまとめ、仲間に紹介する。

　九時間目に当たるこの日、一年生三学級の生徒全員が、就職面接体験に取り組んだ。

　各クラスとも、四～五人がグループをつくり、仮想の企業を創設した。仮想企業はインターネットショッピングや旅行業、映画製作、スポーツセンター、ゲームアプリ製作、学習塾、テーマパークなど様々。各社に見立てたブースを設けた。

　生徒たちは、希望する企業二社を選び、三～四人ずつ、二度にわたって模擬面接を行った。

　面接官役の生徒は、志望動機を質問するとともに、必要とする人材を求めようと、受験者役の生徒のやる気を判断する質問も投げかけた。受験者役の生徒は、故郷・函館を愛する気持ちや、コミュニケーション能力、協調性など、個々の長所を盛んにアピールしていた。

　面接を控えて待機中の生徒も、姿勢正しく着席し、私語も交わさない。会場は、本番さながらの緊張感に包まれていた。

　面接終了後、生徒たちは企業側の立場で、採用する三人を選考。頭を悩ませながら話し合っていた。

　面接を体験した佐々木駆君は「どのように自分をＰＲするかが難しかった。これから人として幅をもてるよう努力していかなければならない」と話していた。

(学校 2016-02-22付)