札幌市山鼻小が学びの支援全体会　体験型研修で対応策理解　スクールカウンセラーを講師に招く

（学校 2016-02-24付）

発達障がいや不登校への対応を考えた

　札幌市立山鼻小学校（渡辺元校長）は十九日、同校で二十七年度学びの支援全体会を開き、スクールカウンセラーの畠山貴代志氏による研修を行った＝写真＝。約二十人が参加し、ロールプレイや意見交流など体験型の研修を通して、発達障がいや不登校における対応について考えた。

　同校では学びの支援委員会を定期的に開き、日常的に子どもの情報を共有しているほか、年二回の全体会を実施。今回の全体会では、講師として、日本学校教育相談学会北海道支部理事長で、道ガイダンスカウンセラー会副会長兼事務局長、北海学園札幌高校スクールカウンセラーの畠山氏を招き、「打って出る～たくさんの引き出しをもつ先手と布石」と題して研修を行った。

　畠山氏は「方法にとらわれないで、目的を大切にして」「共感・共有・協働の三つの〝Ｋ〟のためにどうしたらよいか考えて」と求め、学級で使えるアイスブレイクを実際に体験させた。

　さらに「打って出る特別支援教育をして」と求め、学級の人間関係を重視するとともに、困っている子どもの情報収集をする大切さを強調。発達障がいの子どもがトラブルを起こしたときの気持ちについて考えさせたあと、参加者は、発達障がいの疑いのある子どもの保護者に寄り添う姿勢についてロールプレイで体験的に学んだ。

　また、不登校の児童やその保護者の心理、効果があった学校の取組、予防のポイントについても説明し、参加者は、不登校児童がいる学級における対応について意見を出し合った。

　畠山氏は「多様化している子どもの困り感に対していろいろな面からアプローチする視点をもつとともに、学校というチームで対応するきっかけになれば」と期待していた。

(学校 2016-02-24付)