札幌市主催「ものづくり体験教室」　チームワークの良さに驚き　建設団体が中高生に建築工事の手順説明

（関係団体 2016-03-03付）

真剣なまなざしで講義に耳を傾ける中高生

　札幌市主催の「ものづくり体験教室」が二月二十七日、札幌市内で開かれた。北海道建設会館で行われた講座に参加した中高生は、「コンクリートってこんなに柔らかいとは知らなかった」「ビルがこれほど効率よく建てられているとは」などと驚きの表情をみせるとともに、建築にかかわる専門工事業の多さを知り、興味を深めていた。

　ものづくり体験教室は、札幌市内の中高生にものづくりへの興味・関心や職業意識を高めてもらうため、札幌市が主催、一般社団法人札幌建設業協会（岩田圭剛会長）など建設業関連団体が運営に協力している。

　道建設会館で行われた講座では、岩田地崎建設㈱の敦賀時代建築部長が講師を務め、建物が完成するまでの各工程を分かりやすく紹介。その施工体制や、各工程でかかわる職種について、「ビルの建築だと五十職種の専門業が入ってくる。各職種とも技術のいる仕事。その仕事の段取りを行うのが総合建設業になる」と説明した。

　また、建物の構造を人間に例え、「鉄骨が骨で、コンクリートが筋肉」と述べ、資材を使って施工を担当する鉄筋工・型枠工の重要な役割を強調した。

　参加した学生は、ビル施工の様子を収めたＤＶＤを興味深そうに視聴した。講義後、「チームワークで仕事をしているのがすごい」「場所によって造っている人が違うので驚いた」「コンクリートをきれいに敷きならす仕事に興味を覚えた」と語った。

　このあと、一行は、札幌駅前の地下歩行空間に移動。専門工事業団体がブースを構える「北海道建築フェスタ」の展示会場を見学した。設置された仮設の鉄筋や型枠を使っての鉄筋の結束や型枠の取付、塗壁ボードにしっくいを塗り付ける左官作業を体験した。

(関係団体 2016-03-03付)