道高教組が定期大会開く 主権者教育の積み重ねを 2016年度運動方針を決定
(関係団体 2016-03-09付)

道高教組定期大会
「管理・統制」の教育施策に対峙することなどを運動の基調とした

 道高教組(國田昌男中央執行委員長)は五・六日、札幌市内のかでる2・7で第百十八回定期大会を開いた=写真=。「教職員を分断し、〝管理・統制〟の教育を押しつける教育政策に対峙し、職場で〝配る〟〝つながる〟〝声を挙げる〟取組を進める」「政治的教養を育むべき政治教育は、すべての子どもたちに保障されなければならないことから、〝主権者教育〟を豊かに積み重ねていく実践に取り組む」ことなどを基調とした二〇一六年度運動方針を決定した。

 定期大会では、國田中央執行委員長があいさつした。

 選挙権年齢の十八歳以上引き下げにかかわり、「私たちが、政治的仲間としての高校生に、主権者としての子どもにどう向き合うかが問われている。同時に、私たちが主権者として、どう行動するかも問われている」と指摘。「社会的・政治的に意見の分かれる問題についても、萎縮することなく彼らに提示しつつ、政府見解も含め、一般的見解を押しつけることに反対し、〝学問の自由〟を尊重する立場で、通説や市民権を得ている反対説などを提供しながら、議論していく姿勢を大切にしていくべきではないか」と述べた。

 また、「職場や地域の教職員との対話を進め、憲法を守り生かす砦としての高教組運動を広げていくことを目指し、取り組もうではないか」と呼びかけた。

 議事に入り、第三号議案では、二〇一六年度運動方針を決定した。

 運動方針では、「教育の政治支配を許さず、日本国憲法・子どもの権利条約の意義をさらに深くつかみ、子どもたちの学習権を保障するために、憲法に基づく学問の自由、教育の自由、良心の自由を尊重する教育施策を求めていく」「教職員を分断し、〝管理・統制〟の教育を押しつける教育政策に対峙し、職場で〝配る〟〝つながる〟〝声を挙げる〟取組を進める」「政治的教養を育むべき政治教育は、すべての子どもたちに保障されなければならないことから、〝主権者教育〟を豊かに積み重ねていく実践に取り組む」ことなどを運動の基調とした。

 また、「権利尊重や平和主義など、憲法や子どもの権利条約に基づく市民道徳を育む取組を重視するとともに、子どもたちが権利主体として育まれるよう、主権者教育を推進する」「〝学校職員人事評価制度〟に反対し、教育条理を守る立場で道教委交渉を重ねる。また、職場では、制度の恣意的な活用を許さず、教職員の協力協働を壊さない視点に立った運用を求めて校長交渉・話し合いを行う」「〝道高教組組織建設三ヵ年計画〟の二年目を討議し、前年度末の組合員現勢の回復を早期に達成し、現勢一割拡大の実現を目指す」ことなどを盛り込んだ。

 「当面する諸闘争の推進」方針では、各学校現場での統一要求書の提出、校長交渉・話し合いに取り組むことなどを提起した。

(関係団体 2016-03-09付)

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