新たな学科区分など明示　特別支援高等部教育課程編成基準の一部改正概要―道教委

（道・道教委 2016-03-04付）

　道教委は、二日の第六回教育委員会会議において道立特別支援学校高等部教育課程編成基準の一部改正の概要について報告した。障がいの程度で進学する学科区分を廃止し、生徒が希望する学科に進学できるよう、新たな編成基準を設けた。また、新たに被服デザイン科や食品デザイン科などの学科を設定した。

　道立特別支援学校高等部の在り方検討会議による報告書を踏まえ、障がいの程度が比較的重い・軽い生徒を対象とする学科の区分を廃止し、新たな職業学科を設けた教育課程編成基準に改正。二十九年四月一日から施行し、二十九年度以降、第一学年に入学した生徒の教育課程編成から適用する。

　新たな編成基準をみると、農業に関する学科では、農業科と生活園芸科を改め、農業科と園芸科を設置。工業に関する学科は、従前の五学科から生産技術科、窯業科、木工科、工業科に変更した。

　家庭に関する学科は、これまでの四学科から、家庭総合科、被服デザイン科、食品デザイン科、クリーニング科、福祉サービス科とした。

　商業に関する学科は、環境・流通サポート科。産業に関する学科は、産業総合科でこれまでと変更はない。

　また、新設する学科における目標を明示。園芸科では、野菜、果樹および草花の栽培などの学習を通して、勤労の体験を豊かにし、その意義を理解させるとともに、職業自立など社会自立に必要な基礎的・基本的な能力を高め、実践的な態度を育てることを目標とした。

　生産技術科では、木材や紙等の多様な素材を主材料とする製品の製造などの学習、窯業科では、セラミック製品の製造などの学習、家庭総合科では手芸、被服の製作、調理、住居の管理などの学習、被服デザイン科では、布や皮革を用いた製作などの学習、食品デザイン科では、食品加工や調理などの学習を通して、同様の能力・態度を育てる。

(道・道教委 2016-03-04付)