武道・ダンス授業の充実に向けて道教委 能力差に応じた指導を 関係団体等の協力体制構築(道・道教委 2016-03-02付)
安全面への一層の配慮を求める意見も出た
道教委は二月二十九日、札幌市内の道第二水産ビルで本年度第二回武道・ダンス振興協議会を開いた=写真=。武道指導力向上事業の一環で、「武道・ダンス授業の充実に向けた教員研修の充実」について協議。委員からは、「生徒の能力差に応じて、どのように指導するかを考えなければならない」「教員、教育委員会、競技団体の協力体制がきちんとできていることが大切」などの意見のほか、安全面への一層の配慮を求める声も出た。=関連記事「解説」欄=
中学校の体育授業で、二十四年度から武道・ダンスが必修化されたことを受け、道教委は、授業を円滑に進めるための取組を進めている。
その一環として設けられた同振興協議会は、大学教授や関係団体代表、地域の指導者、学校の教職員の委員十人で構成。体育授業で地域と連携した活動や教員等の指導力向上のための取組を進め、学校を中心に地域全体で武道・ダンスの振興を図るため、実践的な調査研究を実施することを目的に協議を行っている。
道教委は、協議内容をもとに、教員の指導力向上に向けた講習会に改善を加えるなどの取組を実施。
昨年七月に開かれた本年度第一回会議では、委員から、「一単位時間の授業の組立が分かるような研修が必要」などの意見が出されたことから、七・八月の柔道講習会、十一月の剣道・相撲・ダンス講習会に反映し、例年よりも多くの参加を得るなどの成果を挙げている。
第二回振興協議会には、委員やオブザーバーの武道競技団体代表十一人が出席した。
開会あいさつに立った堀本厚健康・体育課長は「武道・ダンスの授業の実施に当たっては、生徒がその楽しさを味わうことはもとより、技能や態度などを確実に身に付け、生涯スポーツに結び付いていけるような授業が大切と考えており、引き続き、授業改善につながる教員の指導力の一層の向上に努めていきたい」と述べた。
本年度武道指導力向上事業報告のあと、「武道・ダンス授業の充実に向けた教員研修の充実」について協議した。
委員からは、「できる生徒とできない生徒の能力差が大きい。それに応じて、どのように指導するかを考えなければならない」「武道以前に、生徒の基礎体力があまりにも違う。その見極め方や指導が難しい。それらのポイントが分かるような研修が必要」との意見が出た。
授業でケガが発生した場合、「武道だから危険」と誤解されるおそれがあることを危惧し、安全面に一層配慮した授業を進める必要性の指摘もあった。
また、「教員、教育委員会、競技団体の協力体制がきちんとできていることが大切」「教員が指導上のアドバイスがほしいとき、すぐに連絡できるような仕組みが必要」などと、地域における協力体制の構築や外部団体の活用を求める意見も出た。
(道・道教委 2016-03-02付)
その他の記事( 道・道教委)
新たな学科区分など明示 特別支援高等部教育課程編成基準の一部改正概要―道教委
道教委は、二日の第六回教育委員会会議において道立特別支援学校高等部教育課程編成基準の一部改正の概要について報告した。障がいの程度で進学する学科区分を廃止し、生徒が希望する学科に進学できるよ...(2016-03-04) 全て読む
道研が本年度第2回運営協議会開く 6会場で小学校理科研修講座 能力開発型講座の導入計画
道立教育研究所は二月下旬、同所で二十七年度第二回運営協議会を開催した=写真=。二十七年度事業の実施状況や事業評価、二十八年度の研修事業などについて説明。次年度の研修講座について、教員の実践...(2016-03-04) 全て読む
道立生涯学習推進センター HPを全面リニューアル 利用者の視点で分かりやすく
道立生涯学習推進センターは、一日からセンターホームページ「生涯学習ほっかいどう」をリニューアルした=写真=。 サーバー更新に伴い、提供する生涯学習関連情報の再整理やデータベースの利便性...(2016-03-03) 全て読む
ジュニアから一般へ―道民カレッジ 28年度から学習単位移行 生涯学習センター運営協で報告
道立生涯学習推進センター運営協議会は一日、札幌市内のかでる2・7で本年度第二回運営協議会を開いた=写真=。道民カレッジのジュニアカレッジ生(小中学生)から一般カレッジ生(高校生以上)への学...(2016-03-03) 全て読む
28年度組織機構改正案―道教委 教育政策課に情報化推進G新設 振興局との連携強化へ窓口明確化
道教委は、二十八年度の組織機構改正案をまとめた=表参照=。本庁では、ICTの活用による学びの推進や校務の情報化に向けた取組充実のため、総務政策局教育政策課に広報・情報担当課長を新たに配置し...(2016-03-03) 全て読む
元気いっぱい!フォトコンテスト―道教委 小中10校の取組、高く評価 〝一校一実践〟の成果普及へ
道教委は、本年度初めて実施した、どさん子元気アップチャレンジ「一校一実践で元気いっぱい!フォトコンテスト」の入賞作品を決定した。小・中学校百二校の中から十校を選出。入賞校の写真をみると、雑...(2016-03-02) 全て読む
インターネット利用環境醸成推進 次年度の方向性など議論 全道協議会開き取組報告―道教委
道教委は二月二十五日、札幌市内かでる2・7で「望ましいインターネット利用に向けた環境醸成推進事業」第三回全道協議会を開催した=写真=。大学教授や学校関係者などの委員約十人が出席。研究協力校...(2016-03-02) 全て読む
道教委の28年度教育行政執行方針
二月二十六日の一定道議会本会議で、道教委の柴田達夫教育長が説明した二十八年度教育行政執行方針=二月二十九日付1面既報=の概要はつぎのとおり。 【はじめに】 グローバル化の進展や情報通...(2016-03-01) 全て読む
道教委・公立高入選再出願後の状況 全体平均倍率1.00倍 普通科5校など1.5倍超
道教委は二月二十九日、二十八年度公立高校入学者選抜再出願後の出願状況(二月二十四日現在)を発表した。全日制・定時制を合わせた全体平均倍率は、出願変更後と同率の一・〇〇倍となった。 有朋...(2016-03-01) 全て読む
札幌市立高校入選再出願後の状況 全日制は1.4倍に 1.5倍超は旭丘と平岸
札幌市教委は二月二十九日、二十八年度市立高校入学者選抜再出願後の出願状況(二月二十四日現在)を発表した。倍率は、全日制が普通科・職業科合わせて一・四倍、定時制が一・五倍、中等教育学校が一・...(2016-03-01) 全て読む