体育授業の改善に向けて スモールステップ発見を 道教委がサポートチーム会議(道・道教委 2016-03-14付)
実践研究成果の検証や普及啓発について協議
道教委は十日、札幌市内のかでる2・7で二十七年度第三回道体育授業改善テクニカルサポートチーム会議を開いた=写真=。出席したテクニカルサポーターからは、「子どもたちの〝やりたい〟が原動力となる学び」などの実践報告のほか、「子どもが活動に見通しをもつことができれば、取組が意欲的になっていく。そのための教師のアプローチが必要」「その子なりのスモールステップを見つけることが教師の役割」などの意見が出た。
道教委は、「子どもの体力向上パワーアップ事業」の一つとして、「体育授業改善テクニカルサポート事業」に本年度から二ヵ年計画で取り組んでいる。同事業では、大学教授等で構成するサポートチームと実践研究協力校五校が共同研究を実施。体力向上のための授業改善や授業以外の取組の充実に向けた実践研究を行い、その成果を普及して、全道的な体力向上の取組の底上げを図る。
第三回会議には、テクニカルサポーター四人が出席し、実践研究成果の検証や普及啓発について協議した。
テクニカルサポーターの一人は、「子どもたちの〝やりたい〟が原動力となる学び」「仲間とスポーツ文化を切り拓く学び」「〝自分を出せた〟という達成感のある学び」に取り組んだことを報告。取組に当たり、達成感について、「技ができた」などというとらえ方からの脱却の必要性も指摘した。
別のテクニカルサポーターも、共同研究の成果を踏まえ、校長のリーダーシップのもと、「学校全体で単元の進め方の共通の要素をつくる。指導計画なども共通理解して実施する」ことが効果的と述べた。
「自発的に運動に取り組む子どもを育てなければならない。子どもが活動に見通しをもつことができれば、取組が意欲的になっていく。そのための教師のアプローチが必要」との声もあった。
また、子どもたちは、一人ひとりの発達が異なることに着目。「その子なりのスモールステップを見つけることが、プロフェッショナルとしての教師の役割。そうすることで、教師が子どもを褒める回数が増え、子どもは褒められることで課題を達成できたと感じる」との指摘もあった。
「子どもたち相互のコミュニケーションを促す教師のかかわりによって、運動量のアップにつながるのではないか」「学年や性別を含めた子どもそれぞれの特徴に適応した授業計画や教師のかかわりを検討する必要がある」などの意見も出た。
同事業では、今後、実践研究協力校の取組を実践資料集にまとめ、道内の学校に提供するほか、来年度、道内四会場で開催を計画している体力向上課題解決セミナーで体力向上の取組を全道へ広く発信することにしている。
(道・道教委 2016-03-14付)
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