ネイパルの親子体験・家庭教育支援―道教委 共通プログラム実施へ 幼児期からの望ましい生活習慣定着
(道・道教委 2016-03-15付)

 道教委は二十八年度、道内六つの青少年体験活動支援施設「ネイパル」における共通プログラムとして、新たに「親子の体験・家庭教育支援につながるプログラム」を実施する方針を固めた。親子キャンプや農業体験など六施設合わせて計三十程度のプログラムを展開する。柴田達夫教育長は「保護者と子どものかかわりを深める体験活動を拡充する」と述べ、幼児期からの望ましい生活習慣の定着を目指す考えを示した。

 十一日に開かれた一定道議会本会議において、中司哲雄議員(自民党・道民会議)の一般質問に答えたもの。

 中司議員は、幼児期における基本的生活習慣の大切さにふれ、「現代では、家庭での子育てが孤立しており、育児ノイローゼや虐待に至ることもある。親と離れて暮らす核家族が多い中、子育て支援を充実するため、個別対応できる子育て支援チームが必要」と指摘するとともに、育児情報の発信の必要性を述べた。

 これに対し、柴田教育長は、幼児期における生活習慣について言及し、保護者と子どものかかわり方などに関する国の調査から、「早寝早起きや一日三食の食事をさせる家庭の子どもや、読書活動や体験活動が多い子どもほど、成長したときの未来志向や社会性、礼儀、マナーといった生活スキルが高い傾向にある」と説明した。

 その上で、道教委において、基本的生活習慣や自制心、自立心を身に付けさせるため、「早寝早起き朝ごはん運動」の推進、ブックスタートの普及、家庭教育サポート企業の協力による家庭への働きかけを通して、「望ましい生活習慣を身に付ける重要性について啓発してきた」と述べた。

 新年度からは、「PTAや関係機関と連携して、幼児の保護者を対象に加えた、しつけや適切なネット利用についての学習の機会を設けるとともに、青少年教育施設において、保護者と子どものかかわりを深める体験活動を拡充する」と、幼児期からの望ましい生活習慣を定着させる考えを示した。

 具体的には、ネイパル六施設で、「親子の体験、家庭教育支援につながるプログラムを共通して実施する」方針を明らかにした。

 プログラムは、幼児や小学生とその保護者を対象とした、宿泊を伴う活動。親子で協力して炊事を行うほか、保護者向けに、子育ての在り方やメディア機器の使用などについて情報提供する場もつくる考えを示した。

 親子キャンプや農業体験など、六施設の特色を生かした計三十程度のプログラムを展開する。

 また、本年度十五ヵ所で実施した「どさんこアウトメディアプロジェクト」普及フォーラムを全道二十五ブロックに拡大。家庭教育の大切さや電子メディアの影響などを伝えることとしている。

(道・道教委 2016-03-15付)

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