新サイエンスカーの愛称決定!―道研 「夢ラボ わくわくじっけん号」に 最先端の科学技術を直接体感(道・道教委 2016-03-14付)
北見市中央小・佐々木啓介君
道教委が年度内完成を目指し整備を進めている新しい科学設備展示自動車(サイエンスカー)の愛称が、「夢ラボ わくわくじっけん号」に決定した。過去三年間にサイエンスカーで訪問した学校の子どもたちから募集していたもので、北見市立中央小学校六年の佐々木啓介君の「夢ラボ」と湧別町立芭露小学校三年の佐々木雪乃さんの「わくわくじっけん号」が採用となり、「分かりやすく、より親しみやすいなどの相乗効果が期待できる」として、二作品を組み合わせた「夢ラボ わくわくじっけん号」に決めた。
道教委は、へき地・小規模の小・中学校の子どもたちに自然科学に対する関心を高め、科学的な能力・態度を育成するため、昭和四十六年から、科学機器を搭載したサイエンスカーによる移動理科教室を実施。
サイエンスカーは、初代「コメット号」、昭和五十四年に導入された二代目「コメット号」、平成十年からは「サイエンス・ラボ テラ21」の愛称で活躍。道立教育研究所に導入されてからことしまでの四十五年間で、延べ一千七百八十二校、四万九千二百九十九人の児童生徒を対象に、へき地校での移動理科教室を実施してきた。
子どもたちからは、「理科が好きになった」「不思議に思うことが増えて、自分で調べてみたい」などの声が上がり、理科への興味・関心が高まっている。
サイエンスカーの活用は、今やへき地校での移動理科教室にとどまらず、特別支援学校や放課後子ども教室での移動理科教室、理科パワーアップ研修講座、土曜授業推進事業、ブックフェスティバル、JICA研修、サイエンスカー理科教室と活躍の場を広げてきた。
道教委では、現在の「テラ21」は導入から十八年が経過し、その車体や搭載機器の老朽化が進行していることから、本年度、サイエンスカーを更新。現在、今春のデビューに向けて、作業が着々と進んでいる。
道研では、新しいサイエンスカーの導入に向け、過去三年間(二十五~二十七年度)にサイエンスカーで訪問した学校を対象として、愛称を公募。五十校、九百七十四人の児童生徒から八百十二点の作品が寄せられた。これを受け、科学設備展示自動車愛称選考委員会を設置し、意味が容易に理解できること、発音しやすいこと、独創的で斬新かつ親しみやすいことなどを基準に選定。
審査の結果、北見市立中央小六年の佐々木君の「夢ラボ」と湧別町立芭露小三年の佐々木さんの「わくわくじっけん号」が採用となり、二作品を組み合わせた「夢ラボ わくわくじっけん号」に決定。選定の理由について、選考委は「当該二作品を組み合わせることによって、サイエンスカーの内容が児童生徒にとって分かりやすくなること、語呂の良さからより親しみやすい印象となることなどの相乗効果が期待できる」としている。
表彰式は二月二十六日、それぞれの学校において、実施。オホーツク教育局の田中宣行局長が二人に表彰状を手渡した。愛称の意味について、「夢ラボ」を応募した佐々木君は「夢をみんなに届けるラボだから」、佐々木さんは「わくわくじっけんは、わくわく楽しく、じっけんをしようという意味」と話している。
◆3Dシアターなど最新機器搭載
新しいサイエンスカーは、“どこでも最先端の科学技術を直接体感!!”をコンセプトに、学校の体育館などを会場として、一度に多様な実験などを効率よく実施できるよう、すべての搭載機器は移動可能なユニット型仕様として設計。
また、これまでの大型バスの改造ではなく、十四㌧トラックを改造して製作。後部に昇降機を設置し、搭載機器の搬入を容易にするとともに、車いすでの利用も可能とした。
これまで搭載されていた超伝導実験装置や真空実験装置のほか、新たに、電子顕微鏡やオーロラ発生装置などの最新の機器が数多く搭載されている。
また、3D大型モニターとスクリーンを搭載しており、車内がシアタールームとプラネタリウムに変身。
さらに、四次元デジタル地球儀のダジック・アースで気象や電磁気について学習でき、音の振動を調べるクントの実験装置、放射線を観察する霧箱なども搭載している。
道研では、夏、冬に実施している親と子の理科教室、中学生の科学実験教室、来年度から小学校の教員を対象に地方で開催する理科研修講座などでの活用を検討しており、子どもたちが自然環境に対する興味・関心を一層高めていくため、活用を拡大していく考え。
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湧別町芭露小・佐々木雪乃さん
(道・道教委 2016-03-14付)
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