札幌啓北商業高が進路講話　貴重な話で視野広げて　公務員志望の生徒対象に初の取組

（学校 2016-03-30付）

外務省から大矢上席専門官を講師に迎えた

　札幌啓北商業高校（飯野修一校長）は三月中旬、同校で一、二年生公務員志望の生徒四十人を対象に進路講話を行った＝写真＝。外務省大臣官房人事課の大矢陽一上席専門官を講師に迎え、公務員試験の概要や、外務省入庁後のキャリア形成、海外赴任の流れなどを説明。参加した生徒たちは、将来の進路決定に向け、熱心に聞き入っていた。

　進路指導の一環として実施したもの。外部講師を招き、公務員志望者の生徒に向けた進路講話は同校初の試みとなる。

　講話の前に飯野校長が「国の中枢で活躍している外務省から講師に来ていただいた。在外公館で勤務されたことなど貴重な話を聞ける機会。視野を広げる意味でも、どんどん質問してほしい」とあいさつした。

　講話に入り大矢上席専門官は、国家公務員第三種試験（高卒者）の概要と、外務省の仕事内容、入庁後のキャリア形成のほか、自身の体験、経験をもとに国家公務員としての心構えなどを説明。「高卒の職員が外務省の基盤を支えている」「約五千九百人の職員のうち、二千四百人が高卒の職員」「女性の比率も高く、女性が働きやすい職場」などと説明した。

　また、入庁後のキャリア形成について、「語学はしっかり研修制度に組み込まれており、時間をかけてやっていく。心配はいらない」「必ず海外赴任があり、海外で様々な体験、挑戦ができる」と話した。さらに、「自分の目で海外を見てほしい。当たり前だと思っていたことが実は日本だけということもある。健康で元気な意欲のある皆さんを待っている」と締めくくった。

　講話のお礼に立った、二年生の佐藤奈那さんは「多くのことを学び、多くの刺激を受けた。これからの進路に向けてしっかり進んでいきたい」と決意を語った。

　佐藤さんは「札幌市の職員を目指している。今回の貴重な体験をもとに、オリンピックの実現とともに、札幌を活性化する手伝いがしたい」と将来を見据えていた。

　また、この日、卒業生による進路講話も実施。公務員志望者とともに、民間就職志望者、大学進学志望者の進路意識の高揚を図る取組も行われた。

(学校 2016-03-30付)