上砂川町教委の教育行政執行方針―飯山教育長説明　新たに公設学習塾開設　ＩＣＴ導入へ検討委立ち上げ

（市町村 2016-04-05付）

上砂川町教委・飯山重信教育長

　【岩見沢発】上砂川町教委の飯山重信教育長＝写真＝は三月中旬、定例町議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。小学五・六年生と中学生を対象とする公設学習塾を新たに開設するほか、朝学習や夏休み合宿ゼミを継続して行い、基礎学力向上などに努めていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　公設の学習塾を設置し、学校以外でも児童生徒に学習する場を提供することで、基礎学力の向上と定着を図っていく。全国学力・学習状況調査で明らかになった課題の解決に向け、調査結果を分析・検証し、少人数だからこそできる個々の習熟度に応じたきめ細かな学習指導を行うとともに、引き続き、朝読や漢字の書き取りを行う朝学習などを行っていく。

　小学校においては、学校提案型ソフト事業として昨年実施した夏休み合宿ゼミを継続するとともに、中学校においても、英語検定、数学検定等の各種検定受検料の助成によって、学習へのモチベーションの向上を目指しながら基礎学力の定着と向上を図っていく。

　児童・生徒に将来の職業への目標意識をもたせるための学び応援事業と、高い文化にふれられる機会を提供する芸術鑑賞事業を継続していく。

　さらに、放課後子ども教室の継続のほか、加配教員や巡回指導教員を活用し、複数の教員による授業を行い児童・生徒に合わせた指導をすることによって、学校全体の学力の底上げを図っていく。

　家庭学習の推進については、例年十月に実施される就学時検診時の保護者の待ち時間を活用し家庭学習や生活習慣の重要性について説明する「就学予定児童保護者家庭学習説明会」を本年度も実施するとともに、児童・生徒自らが目標を立て取り組む生活リズムチェックシートを実施し、生活習慣の改善に努める。

　教職員の資質向上については、各種研修への参加を促すとともに、研究集会や公開授業等を開催するなど、教師力、学校力向上に学校全体で取組強化を図っていく。

　道徳教育が正式な指導教科となることから、中学校において、道徳教育にかかる指導方法等の研究実践に取り組んでいく。

　また、将来社会に貢献する有為な人材を育成することを目的に、「頑張った児童・生徒顕彰」制度によって表彰し、児童・生徒のやる気を促進していく。

　英語教育については、現在の英語指導助手による中学校における正しい発音や正確な聞き取り能力の指導のほか、小学校五・六年生については、基礎学力の向上を目指すとともに、その他の学年や保育園児にあっても、英語に慣れ親しむための授業を継続していく。

　小・中学校のＩＣＴ化については、各学校にＩＣＴ化教育検討委員会を立ち上げ、学力向上にも向けたタブレット端末等の教育支援機器導入の検討を進めていく。

　高校生がいる家庭への支援については、本年度も保護者の負担軽減を図るため「高校等就学費等助成事業」を継続していく。

▼社会教育の推進

　学校支援地域本部事業について、地域ぐるみで子どもの教育を推進するため、今後もより多くの町民ボランティアが学校に通う子どもたちのために様々な支援を行うことができる体制の整備に努めていく。

(市町村 2016-04-05付)