【解説】交流サイト、子ども被害過去最多
(解説 2016-04-19付)

 昨年一年間にインターネットの「交流サイト」を通じて犯罪被害に遭った十八歳未満の子どもは、一千六百五十二人にのぼり、統計を取り始めた平成二十年以降、最多だったことが警察庁のまとめで分かった。

 出会い系サイトを利用して犯罪被害に遭った子どもは九十三人で、前年に比べ五十九人、三八・八%減と大幅に減少。被害の最も多い罪種は児童買春で、四十三人と全体の四六・二%を占めた。

 一方、ツイッターなどのインターネットの交流サイトを通じて犯罪被害に遭った十八歳未満の子どもは、前年より一六・三%、二百三十一人多い一千六百五十二人と、統計を取り始めた二十年以降、最多となった。被害で最も多かったのは、青少年保護育成条例違反が六百九十九人で、全体の四二・三%を占め、以下、児童ポルノが五百七人、児童買春が三百五十九人など。

 出会い系サイトに比べ、被害に遭った子どもは低年齢層の割合が高く、アクセス手段としては、携帯電話を利用した事犯による被害がほぼ九割を占め、そのうち、スマートフォンを利用して被害に遭った子どもは九七・五%の一千四百二十七人で、調査開始以降、最も多かった。

 サイト別ではツイッターが最も多く、一昨年最も被害の多かった「ひまトーーク」などのID交換掲示板は対策が進み、減少に転じた。

 被害に遭った子どものうち、七百六十四人を調査したところ、九四・八%が有害サイトをブロックするフィルタリングを利用していなかった。

 警察庁では、サイト事業者に対し、年齢の離れた利用者の交流を制限する「ゾーニング」などの対策を求めるとともに、スマートフォンを中心としたフィルタリングのさらなる普及促進に取り組んでいく方針だ。

(解説 2016-04-19付)

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