下川町教委の教育行政執行方針―松野尾教育長説明　札幌で下川商業高をＰＲ　ウィークエンドスクールを拡大

（市町村 2016-05-02付）

下川町教委・松野尾道雄教育長

　【旭川発】下川町教委の松野尾道雄教育長＝写真＝は、三月上旬に開かれた町議会第一回定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。学力向上に向け、ウィークエンドスクールの対象を小学三～四年生にも拡大。下川商業高校への入学促進のため、本年度から上川北部の音威子府村、剣淵町、幌加内町と連携・共同し、札幌市での学校紹介などを展開する。これらの施策を通して、教育大綱に示した基本目標「個性・可能性・魅力を伸ばす人づくり」の実現を図る考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　子どもたちの生きる力を育むため、全国学力・学習状況調査の分析結果を踏まえ、創意ある教育課程の編成や、指導方法の工夫・改善などを進め、児童生徒の学ぶ意欲を高める教育活動を推進する。

　また、保護者には、「親力」の発揮と、子どもに家庭学習や生活習慣を身に付けることに協力いただき、確かな学力の向上に努める。

　児童生徒の発達段階に応じた発展的な学習環境については、中学校において、ＩＣＴ教育のための無線ＬＡＮ環境を整備し、タブレット端末を利用した効果的な学習環境を整備するとともに、小・中学校において語学指導助手による外国語活動学習や国際理解教育の充実を図る。ウィークエンドスクールの対象を小学三・四年生に拡大し、小学三年生から中学生までを対象として、家庭学習の充実による学力向上に努める。

　また、特別支援教育について、教育支援委員会の充実と、小・中学校に支援員を配置し、発達の遅れなどが見受けられる児童生徒の学校生活を支援する。

　「豊かな心」「健やかな体の育成」については、森林とのふれあいや林業体験などを通して学習する森林環境教育を進める。また、望ましい食生活を図るため、食に関する正しい知識と地場産物に関する食育を推進する。

　いじめ・不登校の根絶に向け、総合教育会議を活用するほか、「いじめ対策防止条例」の制定によって関係機関が連携し、未然防止や早期解決を行うとともに、学校現場では引き続き生徒指導、児童生徒・保護者へのアンケートや教育相談などを通した、支援・指導体制を強化していく。

　下川商業高について、「地域に開かれた魅力ある学校づくり」を進めるため、新商品開発や販売実習会などの実践的なキャリア教育、地域の特性を生かした森林環境教育など特色ある教育活動、入学促進のための支援および部活動の支援のほか、本年度から上川北部の音威子府村、剣淵町、幌加内町と連携・共同し、札幌市での学校紹介などを展開し、存続・維持・発展に向けた振興策を強化する。

▼生涯学習の充実

　家庭教育について、子どもの発達段階に応じた各種セミナー、ブックスタートおよび体験講座などの学習機会を提供し、親子の絆を深める取組を進める。

　本町のスポーツ文化であるスキージャンプにおいては、小・中・高一貫指導を継続して推進し、青少年の心と体を育む各種スポーツ少年団活動支援の充実に努める。

(市町村 2016-05-02付)