【解説】大卒就職率、過去最高９７・３％

（解説 2016-05-25付）

　この春卒業した大学生の就職率（四月一日時点）は、前年度同期を〇・六ポイント上回る九七・三％と、五年連続で上昇し、調査を開始した平成九年三月卒業者以来、過去最高の水準となったことが厚生労働省と文部科学省の共同調査で分かった。

　設置者や地域などを考慮し、全国から国立大学二十一校、公立大学三校、私立大学三十八校、短期大学二十校、高等専門学校十校、専修学校二十校の百十二校を抽出。六千二百五十人を調査した。

　四月一日時点の就職率をみると、大学が〇・六ポイント増の九七・三％、短大が一・八ポイント増の九七・四％、高専が増減なしの一〇〇％、専修学校が二・三ポイント増の九七・〇％となった。

　大学生では、国公立大が〇・六ポイント減の九七・一％、私立大が一・一ポイント増の九七・四％。男女別にみると、男子が〇・二ポイント増の九六・七％、女子が一・一ポイント増の九八・〇％と、女子が四年連続して男子を上回った。文理別状況では、文系が〇・六ポイント増の九七・一％、理系が一・〇ポイント増の九八・二％。

　地域別では、中部が一・〇ポイント増の九八・三％で最も高く、関東が一・〇ポイント増の九七・九％、一・五ポイント増の北海道・東北と〇・三ポイント減の近畿がともに九六・八％で並び、中国・四国が〇・六ポイント減の九六・七％、九州が一・六ポイント増の九六・三％と続いた。

　厚労省によると、文科省および経済産業省との連携によって、「未内定就活生への集中支援」に取り組み、大学などとジョブサポーターとの連携による個別支援の徹底によって、二十八年三月卒業の大学生について、一月から三月末で未内定者約一万五千人の就職が決定した。

(解説 2016-05-25付)