【解説】27年人口動態統計(概数)
(解説 2016-05-27付)

 厚生労働省がまとめた二十七年の人口動態統計(概数)によると、女性が一生に産む子どもの数に相当する合計特殊出生率は一・四六と、九年ぶりに下降した二十六年から〇・〇四ポイント回復した。一・四五を超えるのは平成六年以来、二十一年ぶり。

 出生数も、前年比二千百十七人増の百万五千六百五十六人と、五年ぶりに増加に転じた。

 出生数を母の年齢(五歳階級)別にみると、二十九歳以下の各階級では前年より減少したが、三十歳以上の各階級で増加。第一子出生時の母親の平均年齢は上昇傾向にあり、二十七年は〇・一歳高い三十・七歳と、これまでで最も高齢となった。

 道内は、合計特殊出生率が一・二九と、五年ぶりに減少した二十六年から〇・〇二ポイント上昇したものの、出生数は三百六十三人減の三万六千六百九十五人(男子一万八千八百三十八人、女子一万七千八百五十七人)で、九年連続減少し、戦後最少を記録。

 都道府県別の出生率は、東京(一・一七)が最も低く、北海道は京都(一・二六)に次ぎ、三番目に低かった。最も高かったのは沖縄(一・九四)で、島根(一・八〇)、宮崎(一・七二)が続いた。

 死亡数は百二十九万四百二十八人と、前年より一万七千四百二十四人増加し戦後最多となった。出生数から死亡者数を差し引いた人口の自然増減数は、マイナス二十八万四千七百七十二人で過去最大の減少幅となり、人口減少が加速している。

 婚姻件数は、前年より八千六百五十三組少ない六十三万五千九十六組と、戦後最少を更新。離婚件数は二十二万六千百九十八組で四千九十一組増加。平均初婚年数は男性三十一・一歳、女性二十九・四歳で、前年と同年齢となっている。

(解説 2016-05-27付)

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