地域学校協働本部体制構築で東川町教委 本年度後半にも移行 退職校長をコーディネーターに起用
(市町村 2016-05-27付)

 【旭川発】東川町教委は本年度後半にも、学校支援地域本部等の子ども支援活動を集約した「地域学校協働本部」体制への移行を目指している。中央教育審議会が昨年末に示した答申を受け、地域力を生かした教育活動を進めるため、制度化前に新体制に移ることを決定。地域コーディネーターは退職校長への委嘱を予定しており、統括コーディネーターは配置する方向で検討を進めている。

 町教委では、学校と地域が連携・協働し地域全体で子どもの成長を支える「学社連携推進協議会」の取組をはじめ、学校支援地域本部事業、放課後の学習支援を図る地域未来塾などの取組を進めてきた。

 昨年末の中教審の答申で、「地域学校協働本部」が示されたことや、ことし一月末の全国教育長セミナーで、馳浩文部科学大臣など文科省幹部が「地域学校協働本部」の重要性を強調。町教委では、制度化前に新体制への移行を決定した。

 移行時期は本年度の後半を想定。従来の取組の集約を図るなど、町教委内で具体的な体制整備を検討する。

 地域コーディネーターは退職校長への委嘱を予定。統括コーディネーターは配置する方向で検討を進めている。また、時期は未定ながら、地域学校協働本部の推進に関するビジョン・計画の策定も考えている。

 その上で、十二月を目処に町立東川小学校と町立東川中学校で進めるコミュニティ・スクールの取組と関連を図りながら、地域力を生かした教育活動の充実に努めていく。

 林万里教育長は「新体制への移行とコミュニティ・スクールによって、より多くの地域住民を教育に巻き込み、地域の熱い思いを学校に反映させていきたい」と述べている。

※キーワード「地域学校協働本部」=昨年十二月二十一日に中教審が示した答申「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」では、学校支援地域本部等の子ども支援活動における、各団体の連携や持続可能な体制整備が不十分であることを課題に挙げている。

 そのため、従来、個別に行われてきた様々な子ども支援活動を、地域学校協働活動として集約し、コーディネイト機能を強化した、緩やかなネットワーク「地域学校協働本部」の全国的な早期構築を求めている。

 その上で、活動を統括するコーディネーターの配置やコミュニティ・スクールとの連動を推奨している。

(市町村 2016-05-27付)

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