２９年度公立高校入学者選抜　学校裁量問題４３校５５学科で実施　傾斜配点、札幌北が数・英２倍―道教委発表

（道・道教委 2016-06-14付）

　道教委は十日、二十九年度公立高校入学者選抜における学校裁量にかかわる事項と、推薦入学者選抜における普通科の推薦要件を発表した。一般入学者選抜における学校裁量問題は、札幌東陵高校普通科で新たに実施するほか、二十九年度に根室高校と根室西高校が統合して新設される根室市内の新設校でも導入を予定し、四十三校五十五学科で実施。複数尺度による選抜では、「学力検査の成績を重視」する比率で「学力一〇対評定〇」に変更する学校が、根室市内の新設校など三校。傾斜配点では札幌北高校が数学、英語を二倍とする。

　推薦入学者選抜は、前年度比一校減の百五十七校二百七十八学科が実施を予定している。このうち、普通科は設置校の五五・二％に当たる八十五校八十八学科が実施する予定。

二十九年度に一般入学者選抜（学力検査）の実施を予定している学校・学科（コース）数は、市町村立を含め二百十八校三百四十九学科。新得、共和、滝上が募集を停止するとともに、根室、根室西が統合し新設校となることから四校四学科の減となる。

　二十一年度の入学者選抜から導入され、選択する学校が増加傾向にある学校裁量問題は、四十三校五十五学科が選択する予定。札幌東陵普通科が新たに導入するほか、根室市内に新設される統合校も導入する予定。

　特定の教科への得点配分を重視した「傾斜配点」は、札幌北普通科が新たに導入し、十一校十一学科となる。札幌北普通科は、数学、英語の配点を二倍とする。「実技」「作文」は本年度と同じくそれぞれ三校三学科、二校二学科となっている。

　一般入試の「全員面接」は百七十校二百九十学科で実施。昨年度と比べて、募集停止する共和、滝上、新得の三校、根室と根室西の統合校および札幌西陵、札幌東陵が全員面接をやめ、既卒者のみの面接となることから六校減となっている。

　「複数尺度による選抜の比率」をみると、「学力検査に成績を重視」する項目では、「学力一〇対評定〇」に変更する高校は留辺蘂、霧多布、根室新設校の三校。「学力九対評定一」に変更するのは訓子府、興部、札幌藻岩の三校。「学力八対評定二」に変更するのが枝幸、釧路東の二校。「学力七対評定三」に変更するのが佐呂間の一校。

　また、「個人調査書の評定を重視」する項目では、「評定一〇対学力〇」に変更するのが留辺蘂の一校。「評定九対学力一」に変更するのが厚真の一校。「評定七対学力三」に変更するのが石狩翔陽、佐呂間の二校。「評定六対学力四」に変更するのが枝幸、霧多布、根室新設校の三校となっている。

　「推薦入学者選抜」は百五十七校二百七十八学科が実施を予定。共和が募集停止となることから一校減。普通科では札幌市立も含めて八十五校八十八学科で実施。普通科設置校百五十四校に対する実施率は五五・二％となり、本年度に比べて一・四ポイント増加した。

　「面接以外に実施する項目」では、「英語の聞き取りテスト」が本年度と同じ七校七学科。「英語による問答」は七校七学科で根室新設校が新たに実施を予定している。「実技」は本年度と同様の三校三学科。「作文」は募集停止となる共和の減で四十一校六十八学科。「自己アピール文の提出」も共和の一校減で九十九校百四十学科となっている。

　二十九年度公立高校入学者選抜は、推薦入学面接が二十九年二月十三日、学力検査が三月七日、合格発表は三月十七日に行われる。

(道・道教委 2016-06-14付)