道教委・柴田教育長が行政視察 特色ある教育に感心 釧路・根室の学校・教委を訪問(道・道教委 2016-06-10付)
鶴居小の授業を視察。同校の特色ある学校体制を高く評価した
【釧路発】道教委の柴田達夫教育長が、五月中旬の三日間、教育行政視察として釧路および根室管内を訪れた。管内の教育委員会や学校の特色について理解を深めていた。
初日は、鶴居村立鶴居小学校(沢田恵美子校長)を訪問した。子どもたちが教員の問いかけに対して、積極的に発表する授業を参観した。
同校では授業改善や特別支援教育、家庭との連携、基礎学力向上、体力向上の五大プロジェクトを進めている。
柴田教育長は「学校体制として、このような素晴らしい取組を継続していくことが大事」と激励した。
このあと、鶴居村教委を訪問。大石正行村長および国安修一教育長と懇談した。
大石村長は「教育環境の充実が、人材の育成につながる。鶴居村の強みは教育だと考えている。しっかりと子どもたちを育てていきたい」と話した。柴田教育長は「教育を看板にして、鶴居村が全国に知れわたることができるよう、さらにレベルアップを図っていただきたい」と述べた。
続いて訪れた釧路教育局では、指導主事などから管内教育の現状と取組等についての説明を受けた。
◇ ◇ ◇
二日目は、標茶高校(三上拓志校長)を訪問した。食品加工と農業経営の実習を視察し、生徒たちが真剣に作業する様子を視察するとともに、生徒がつくったハムやソーセージを試食した。
総合学科における各系列の活動発表や質疑応答のあと、柴田教育長は生徒から進路や将来の夢について聞き取り、一人ひとりに対してアドバイスした。
続いて、標茶町役場を訪問。池田裕二町長、舘田賢治町議会議長、吉原平教育長と懇談。柴田教育長は「標茶高校の生徒が素晴らしいのは、標茶町における義務教育の指導のたまもの。引き続き指導の充実をお願いしたい」と要請した。
続いて、根室管内に移動し、本年度から義務教育学校として開校した中標津町立計根別学園(永谷隆夫校長)を訪問。前期課程・後期課程の児童生徒が一つの班となって行う縦割り清掃の様子や、後期課程の教員が前期課程の児童を指導する音楽の乗り入れ授業の様子を視察した。
中標津町教委の小谷木透教育長や計根別学園の教員と意見交換を行い、柴田教育長は「義務教育学校の先駆けとして、頑張ってほしい」と激励した。
昨年度開館した中標津町児童センター「みらいる」(高松理恵子センター長)も訪問。建設のきっかけが地域の中高生の声だったこと、基本構想や設計等にも生徒の要望や意見が多く取り入れられていることに、「画期的なこと。今後も子育てしやすい町づくりを続けてほしい」とたたえた。
◇ ◇ ◇
三日目は、別海高校の生徒を酪農実習で受け入れている別海町酪農研修牧場を訪れた。町の基幹産業である酪農を一層活性化させるための新規就農者育成に向けた支援に強い関心を寄せていた。
このあと、道立高校で唯一のコミュニティ・スクール指定校・別海高校(高橋尚紀校長)を訪問。地域の酪農経営者から仔牛を借り受け行われた酪農経営科の実習授業などを視察した。
最後に、道教委の学校力向上に関する総合実践事業の指定校である別海町立別海中央小学校(稲村和典校長)を訪れた。三年間の取組の成果と課題の説明を受け、全校で統一された授業スタイルや板書など、工夫された授業を参観。その後、真籠毅教育長から、別海型コミュニティ・スクール運営構想の説明を受け、三日間の教育行政視察を終えた。
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別海高での実習授業。地域の基幹産業と密接にかかわる教育活動に理解を深めた
(道・道教委 2016-06-10付)
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