公立小・中学運研Cブロック開催 家庭との連携不可欠 兵庫教育大・日渡教授が講演
(道・道教委 2016-06-21付)

オホーツク局学運研講演
講演する日渡教授

 【網走発】オホーツク教育局主管の二十八年度公立小・中学校学校運営研修会(Cブロック)が、十三日から二日間にわたって網走市内のオホーツク・文化交流センターで開催された。教育計画の立案や時間割の総合的調整、教務に関する研修を実施。「学校の組織力向上のための方策」と題して講演した兵庫教育大学の日渡円教授は「家庭との連携が不可欠」とし、「真剣に考え、話し合うことが重要。様々な場で議論を沸き起こしてほしい」と呼びかけた=写真=。

 同研修会は、全道四ブロックで実施。上川・留萌・宗谷・オホーツク管内の教諭を対象に網走市内で行われた研修会には、約六十人が参加した。

 初日は、「円滑な学校運営を進めるための教務主任の役割と北海道における課題」についての講義・演習に続いて、兵庫教育大の日渡教授が、「学校の組織力向上のための方策」と題して講演した。

 日渡教授は冒頭、「頭の中に浮かんだ言葉を声に出してほしい」と述べ、参加者に問いかけていく会話型で講演を進めた。

 ①民主性の担保②地方分権③政治からの中立―の三つが大原則である教育委員会制度や、明治維新、終戦を契機とした教育改革の歴史、過去に行われた学習指導要領改訂のポイント、最近の中央教育審議会の流れと答申の内容などを説明。「社会が求める力を子どもたちに養うために、社会を見て、自分の学校の目標をつくることが皆さんの仕事」などとアドバイスした。

 また、教師が子どもに与える影響力にふれ、家庭・社会が与える影響の方がはるかに大きいとし、「家庭との連携が不可欠」と強調。「家庭との連携について真剣に考え、話し合うことが重要。学校の中や研修会など、様々な場で議論を沸き起こしてほしい」と呼びかけ、このことによって、「皆さんの学校、ひいては北海道の教育が変わっていくだろう」と述べた。

 参加者からは、「子どもたちにも画一的な教育を行ってしまう危険性があることを知った」と感想。会話型の講演について、「一方的に行うのではなく、参加者の意見を引き出しながら進めていた。このような授業を目指したい」との声が聞かれた。

 二日目は、「教育課程の適切な編成、実施」についての講義・演習や、「学校全体で取り組む学習指導の必要性」をテーマに説明・発表・協議を実施。参加者は、メモをとるなど、真剣な表情で研修に臨んでいた。

(道・道教委 2016-06-21付)

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