道が道議会文教委で方針案報告 機運醸成、ネットワーク形成を グローバル人材育成に向け
(道・道教委 2016-06-22付)

 道は、「北海道におけるグローバル人材の育成」に向けた方針案を取りまとめ、二十日の道議会文教委員会に報告した。〝北海道に求められるグローバル人材像〟として、「北海道への誇りと異なる文化への寛容を身に付け、国際社会に貢献する高い志と広い視野をもって、地域や世界の課題解決に向けて主体的に取り組もうとする意思をもつ人材」を掲げた。また、グローバル人材育成についての機運醸成を図るとともに、ネットワーク形成を進め、本道におけるグローバル人材活用の好循環を促進するとした。

 本道においては、全国を上回るスピードで人口減少・少子高齢化が進む一方で、外国人観光客の増加や道産食品の輸出拡大など、急速に進展するグローバル化への対応が必要となっている。

 また、グローバル人材に求める資質・能力やその優先順位には、多様な受け止め方があることを踏まえ、道民と共有する〝北海道に求められるグローバル人材像〟が必要となっている。

 道では、このような判断に立ち、オール北海道で協働してグローバル人材育成に関する取組を進めるための方向性の検討に向け、昨年十二月、産学官の関係者で構成する道グローバル人材育成方針案検討委員会を設置。全道の市町村や大学などを対象としたアンケート調査、また、本道のグローバル化にかかわる人たちとの意見交換会を行いながら検討を進め、今回、「北海道におけるグローバル人材の育成に向けて」案を取りまとめた。

 案では、本道を取り巻くグローバル化の状況を分析し、グローバル化に伴う課題を、「必要とされる素養の醸成」「海外留学の促進」「人材活用に向けた環境整備」「ネットワーク体制の構築」の四点に整理。

 その上で、道民と共有する〝北海道に求められるグローバル人材像〟を、「北海道への誇りと異なる文化への寛容を身に付け、国際社会に貢献する高い志と広い視野をもって、地域や世界の課題解決に向けて主体的に取り組もうとする意思をもつ人材」と掲げた。

 また、今後、グローバル人材が活躍するための方向性を提起。本道におけるグローバル人材育成の重要性と人材像について、道民に積極的に周知を図るとともに、機運醸成を図る。

 また、多様な主体の人たちが一堂に会し、グローバル人材の育成に関する情報交換や活用について、地域ぐるみで話し合う場を形成。そうした地域におけるネットワークづくりが道内各地に広がることによって、オール北海道としてのネットワーク形成につながるよう、新たな仕組みづくりを支援する。

 このようなネットワーク形成によって、本道で育まれたグローバル人材が、本道で活躍する環境の整備や、世界各地で活躍するグローバル人材が、本道を離れてもなお、道を応援し続けようとする絆の形成につなげる。また、グローバル人材が活躍する姿を子どもや若者などが見て、将来のグローバル人材像を思い描いて成長できるよう、グローバル人材のロールモデルの周知に取り組み、人材育成の継続的な好循環を促進するとした。

 道では、今後、案に対する道議会議論を踏まえ、秋ころには成案として取りまとめたい考え。

(道・道教委 2016-06-22付)

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