全市立学校・園に通知　命の大切さを見つめ直す月間を設定―札幌市教委

（市町村 2016-06-22付）

　札幌市教委は十三日、「子どもの命の大切さを見つめ直す月間」の設定と命を大切にする指導の充実に関する通知を全市立学校・園に発出した。期間は八月二十五日から九月二十三日まで。一人ひとりの子どもをきめ細かに見守る教育相談体制の構築のほか、子どもがいじめ防止に向けて主体的に取り組めるよう働きかけ、その状況を報告するよう求めている。

　市教委は夏季休業が終了した八月末から九月にかけて、学校生活に悩みを抱える児童生徒が不安定な精神状態となる可能性があると分析。一人ひとりの子どもにきめ細かに見守る教育相談体制の構築が必要と指摘する。

　また、子どもが自己を肯定的に受け止め、自他のかけがえのない命を大切にしようとする心を育むためには道徳教育をはじめ、子どもが助け合い、支え合う活動を推進するとともに、学校・家庭・地域社会が手を携えて子どもに命の大切さを伝えたり、子どもを見守ったりするなどの意識を高めることが必要と強調した。

　特に、子どもの意見表明の場を重視し、児童生徒がいじめ防止に向け主体的に取り組むことを通して、命を大切にする指導の充実を図ることが重要とした。

　八月二十五日から九月二十三日までを「子どもの命の大切さを見つめ直す月間」と設定。市教委では、生徒指導研究協議会でいじめ解消や自己肯定感の育成に向けた取組について啓発するほか、子ども理解にかかわる研修会を開催し、教職員の資質能力の向上を図る。

　また、学校・園に対し、一人ひとりの子どもをきめ細かに見守る教育相談体制の構築や全児童生徒が主体的に進めるいじめ防止に向けた取組などを推進し、その状況を報告するよう求めている。

(市町村 2016-06-22付)