上川局が生徒指導研究協議会開く 子を見守る空間つくって 講演やシンポジウム等で研鑚(道・道教委 2016-06-27付)
学校・家庭・地域社会が連携する生徒指導充実に向け研鑚
【旭川発】上川教育局は二十日から二日間、上川合同庁舎で二十八年度生徒指導研究協議会を開いた=写真=。両日合わせて延べ百三十九人が参加。専門家による講演やシンポジウム、事例研究などを行い、学校・家庭・地域社会が連携協力する生徒指導の充実に向け、研鑚を積んだ。
初日、オリエンテーションのあと、義務教育指導班の小山彰指導主事が本道の生徒指導の現状について説明した。
各学校における生徒指導において、①組織的ないじめ対応②自他の生命を大切にする教育の充実③心のサインを見逃さない指導の充実④学校・家庭等が行動連携した生徒指導―の四点に取り組むよう求めた。
つぎに、北翔大学の山谷敬三郎副学長が「生徒指導上の今日的課題と対応について」と題し講演した。家庭における子育て環境の変化や、地域社会の人間関係の希薄化が、近年における子どもの問題行動につながっていることを指摘した。
解決に向けては、「子どもに必要なのは温かく見守られている空間。子どもと大人の役割交流と感情交流を意図的に設定することが大切」と解説。その上で、集団における自己と他者の在り方を学ばせるよう呼びかけた。
子どもの自尊感情についてふれ、中学二年生と高校二年生が特に低いことを報告した。子どもや保護者とかかわる際は、相手の訴えに耳を傾ける大切さを強調。自尊感情を高めるため、子どもの能力や適性を見極めた上で、成就感や達成感を実感できる場面を設定し、その活動や努力を認めることを勧めた。
また、子どもの様々な問いかけに誠実に応える姿勢、子どもの良さを本人の夢や希望に結び付けて応援することの大切さを説いた。そうすることで、主体的な学習態度や不安・困難に立ち向かう精神が培われることを伝えた。
このあと、「子どもの健全な発達を促す学校・家庭・地域の取組」をテーマにシンポジウムを実施した。シンポジストとして、東川町立東川中学校教頭の蟹谷正宏氏、富良野緑峰高校教頭の後藤卓氏、認定NPO法人どんころ野外学校アウトドアガイドの新野昌子氏、㈲富喜堂社長の喜多武彦氏の四人が登壇した。
このほか、児童生徒の問題行動等の未然防止に向けた取組について、参加者でグループ協議した。
二日目は、名寄市立大学保健福祉学部社会福祉学科の小銭寿子教授が「児童生徒の問題行動等の未然防止、早期発見・早期対応に向けた教育相談の取組」について講演した。
(道・道教委 2016-06-27付)
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