日高局が生徒指導研究協議会開く 命守る環境づくりを 講演やシンポジウムなどで研鑚(道・道教委 2016-07-01付)
道医療大学の冨家教授が講演
【浦河発】日高教育局は六月二十一日から二日間、新ひだか町公民館で二十八年度生徒指導研究協議会を開催した。公立小・中学校および高校の教職員をはじめ、教育関係者や保護者など、二日間合わせて約七十人が参加。北海道医療大学心理科学部臨床心理学科教授の冨家直明氏を招き、子どもたちのストレス対処能力向上に向けた講演のほか、いじめや不登校の未然防止をテーマとしたシンポジウム、子ども理解支援ツール「ほっと」を活用した取組などについて演習・研究協議。学校、家庭、地域が連携協力した生徒指導の充実を目指して研鑚を積んだ。
はじめに、赤間幸人局長があいさつ。「管内のいじめ件数は、全国平均より少ない。先生たちのきめ細やかな対応のおかげ」と感謝の意を表した。その上で、近年、いじめ・不登校の問題に加え、災害などの発生によって、心のケアの必要性が高まっている状況を示し、「学校、家庭が協力して、子どもの命を守る環境づくりを充実させてほしい」と要請した。
続いて、冨家氏が「ストレス対処能力の向上に向けて~論理療法を活用したアドバイス」と題して講演した=写真=。
冨家氏は、近年発生した子どもの自殺について、「“(親や教師に)しかられた”〝(異性に)振られた”“試合に負けた”など、誰しも日常で出会うストレスが要因となって突発的に起きている」とした。その上で、「ものの考え方を伝えるなどして、子どもたちの思考に切り込んでほしい。思考パターンの中にある選択肢をチョイスしてあげることで、冷静になることができ、ストレスへの対処能力は上がる」と持論を展開。論理療法を活用した自殺や不登校の未然防止策を説明した。
また、「問題にぶつかった子どもたちには、誰かに相談して解決する経験をしてほしい。そのことがワクチンとなって記憶に残り、ストレスへの対処能力につながる」と強調した。
このあと、シンポジウムを開催した。冨家氏がコーディネーターを務め、シンポジストとして富川高校教頭の清水信彦氏、うらかわエマオ診療所心理士の大内世思也氏、新ひだか町健康生活部健康推進課主幹の中村香氏、新ひだか町教委指導主事の吉田龍二氏が登壇し、「多面的な児童生徒理解によるいじめや不登校の未然防止について」をテーマに意見を交わした。
二日目は、冨家氏の指導のもと、子ども理解支援ツール「ほっと」を活用した、より良い人間関係の構築に向けた取組や教育相談の充実をテーマに、演習や研究協議などを実施した。
(道・道教委 2016-07-01付)
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