幌加内高が地域の魅力発信へ　１１月にネットショップ開設　ヤフーのデジタル人材育成事業

（学校 2016-07-04付）

　【旭川発】幌加内町立幌加内高校（廣瀬之彦校長）は、ヤフー㈱との協働事業「デジタル人材育成プログラム」として、今月中旬からインターネットを活用した、地域の魅力を発信する学習を展開する。同社から講師を招き、一・二年生での農業科目をベースに、マーケティングや広告の手法、電子商取引などを学習。㈱ほろかない振興公社のホームページ内にネットショップを開設する。十一月一日から二週間にわたり、同校や町の特産物を販売。地域振興とともに、生徒のキャリア形成につなげていく。

　ヤフーと道は、本道の活性化に向け、相互に連携・協力しながら協働事業に取り組むため、二十六年九月に包括連携協定を締結した。

　その一環として、同社では、インターネットを活用し地域の魅力を道内外に発信するスキルの向上を図る、「デジタル人材育成プログラム」を提供している。それに伴い、道は全道の高校にプログラムを周知。前年度から六次産業教育を推進し、日本一のそばの産地として知られる町のＰＲに努めてきた幌加内高が応募した。

　同社は、プログラムによって地域課題の解決に最も貢献できると判断し、同校での実施を決定。前年度の東藻琴高校に続き、二校目となる。

　具体的な取組としては、一・二年生を対象に、マーケティングや広告の手法、電子商取引などを学習。農業科目をベースに、社会科をはじめ、他科目や土曜学習を活用し、全十一回の授業を行う。

　オンラインプログラム等を活用した授業が中心だが、初回となる今月十九日と九月十五日、十月六日は、同社から講師を招いて授業を実施する。「Ｙａｈｏｏ！ＪＡＰＡＮ」のインターネット広告を実際に利用して集客する実習も予定している。

　学習の成果を生かし、ほろかない振興公社のホームページ内にネットショップを開設。十一月一日から二週間にわたって、そばやそば粉を使ったスイーツなどを販売する。

　最終回となる十二月十五日には、成果発表および表彰式を計画している。

　同社では、「プログラムを通し、生徒が地域の魅力をインターネットで道内外に発信するノウハウを身に付け、地元経済の発展に貢献できる人材を育成できれば」と期待を寄せている。

　保格秀規教頭は「六次産業教育を進める本校にとって、まだ不十分であるマーケティング等を学べるプログラムは大変ありがたい。生徒にとってこれまでの成果を発揮できるとともに、貴重な経験となる。将来の夢の実現とともにキャリア形成につなげていきたい」と話している。

(学校 2016-07-04付)