特別支援教育コーディネーター養成へ　９０人が能力向上図る　研修会で講義等―札幌市教委

（市町村 2016-07-07付）

幼稚園や認定こども園、学校の特別支援教育コーディネーターが参加

　札幌市教委は四日、特別支援教育コーディネーター養成研修会を開催した＝写真＝。各幼稚園・認定こども園および学校の特別支援教育コーディネーター約九十人が参加。特別支援教育にかかる講義や実践発表を通して、資質・能力の向上を図った。

　冒頭、長谷川正人教育課程担当課長があいさつ。障害者差別解消法の施行や札幌市立学校職員における対応要領の策定など、特別支援教育の動向にふれ、「子どもたち一人ひとりの多様な教育的ニーズへのきめ細やかな対応や、個別の教育支援計画の作成等によって関係機関と連携を図るなど、早期からの継続的な支援の充実が必要」と述べた。

　また、特別支援教育にかかる取組を通して、より充実した支援を行っていく方針を示した上で、「研修の成果を生かし、自校の特別支援教育の要として力を発揮してほしい」と呼びかけた。

　続いて、教育課程担当課の荻澤吐夢特別支援教育担当係長が特別支援教育コーディネーター概論について、児童生徒担当課の西上床学主査が学校と関係機関との連携について講義。荻澤係長は、特別支援教育コーディネーターの役割のほか、個別の教育支援計画と個別の指導計画との関係、保護者・関係機関との連携等について説明した。

　理解が得づらい保護者への対応については、学校としての支援を用意することや、定期的に話をする機会をもって結論を急がないなどの注意点を述べた。

　このあと、道教育大学教職大学院の小野寺基史准教授が「特別な教育支援を必要とする子どもの理解と対応」と題して講義。小野寺教授は子どもと接する際に、評価を明確にした対応を求めたほか、保護者への対応については、信頼関係の構築や情報の共有化、改善に向けた具体的な目標・方法の提示など、ポイントを説明した。

　このあと、個別の教育支援計画の作成について担当者が説明したほか、取組事例をサポートファイルにまとめ、グループで交流した。

(市町村 2016-07-07付)